新・今どきのメッセージ論

2010年12月15日

久々の秋葉原に萌えましたw

12/10に東京ビッグサイトの「エコプロダクト2010」にいってまいりました。とある家電メーカーのエライさんの「見とけよ!!」に素直に反応した出張でした。

エコこそものの上手なれ。という時代の凄さを実感したわけですが…

ビッグサイトから浜松町まで船で移動したあたりから、気分は小旅行モード。せっかく浜松町まで来たんだから、秋葉原に行かないととみんなを説得し(全然遠いのに、みんなそうしようと素直に納得、なんで?)、中央通りを渡って、秋葉原クレーンゲーム研究所2Fの「なでしこ寿司」でお寿司を食べました。

握ってくれたのはアキバ生まれのアキバ育ちの24歳の女の子。

「昔はアキバ育ちと言ったら、結構ひかれたんですけど、最近、AKBとか、ああいうこともあって、いいとこに住んでるねって言われるようになりました・笑」

「AKBね〜」と私。

「興味あります?」と女の子

「ちょっとくらいは…」と私(汗)

ここは萌えギャルが握ってくれるといっても、みんな銀座の一流店で3ヵ月近く研修済みの本格派の板前さん。味もなかなかのものでしたよ。

もの凄く居心地がよかったのか、一人で日本酒を5合飲んでました(笑)おかげで、ケータイで新幹線予約の時間を少しづつズラしながら、もうズラせない最終便を予約することになりました。酔いながら、koba_bさんに連絡しないと…とかも思いつつ、あっ、そうか、連絡先知らないんだ(笑)とガクンとしながら、お勘定、短いうしろ髪をひかれながら、店を出ました。

それでもなんだか電車で間に合いそうもないので、タクシーで東京駅へ。大馬鹿ですね。

今度、来る時は、みっちり練り歩くことを誓って、歩き疲れたら、また「なでしこ寿司」に行くことを誓って、なんかよくわからない、エコで萌えな東京出張でありました。

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2010年12月12日

ブログ1日100回更新した「指原クオリティー」を考える

現在、アメブロの芸能人・有名人の1位、2位はAKBの前田敦子・大島優子が独走している感じになっているが、少し前、指原莉乃の「指原クオリティー」が1位となった時があった。「週刊AKB」というテレビ東京系の番組企画で1日100回更新というミッションを課せられ、23時間55分たったあたりで、100回更新を達成。アクセスを積み重ねた結果(3,500万PV/日)、翌日、見事1位となった。

私がAKB関連を取り上げる時、指原莉乃の名前を何回か出しているが、大分出身のこの娘は、アイドルの中でも本当にニュータイプでいろんな才能に驚かされる。

ラジオ収録、FNS歌謡祭生放送当日に、100回更新した指原莉乃を番組がまた密着していたが、「いいかげんな内容で100回更新したくない」とまず語り「でも、Twitter的なものになるのは仕方なく」と最初に記事のスタイルの設定をしていた。

メンバーの協力もあって、指原のブログに使ってもらおうと写メをどんどん提供。また、オールナイトニッポン収録時はラジオメディアを使って、100回更新企画を宣伝するなど、なんて抜け目のない娘だろうと…。また顔の見えないラジオの特性を使って、ラジオ収録時の他メンバーの写真をブログにアップさせ、ファンへのサービスも的確におこなっていた。

1回あたりのコメントが1,000件超えることもザラ。100回更新時には1日だけで60,000件以上のコメントがついた。ブログというメディアで何万人という人間を釘付けにしてた様子。凄いとしかいいようがない。

昔、コピーライターの集まりで矢数コピーの会というのがあって、テーマを与えられて、1時間に何本キャッチコピーを書けるかという、他流試合をよくしていたことがある。最多コピー優勝者、最良コピー優勝者を決めるのだが、たいがい最多の人間と最良の人間は重なっていた。数書けるというのは、質とも重なっており、それだけ視点が豊富ということ。視点が豊富ということは当たる確率も多いということ。

指原莉乃というのは、もともとアイドルオタクで、アイドルに近いところにいたいということでアイドルになった変わり者だ。アキバのメイド喫茶にもお気に入りのアイドルがおり、真剣に声援をおくってる(笑)トークのセンスが抜群で、文才もかなりあり、もしこういう娘がコピーライターの面接に来た場合、即通したいくらいのものを持っている。

当初そんなことを思っていたが、今やそんなレベルをはるかに超えている。先日、朝日新聞の15d広告に秋元康のインタビューが載っていたが、秋元康が今、注目しているのも指原のような存在のようだ。まず雑誌媒体の編集者に熱狂的な指原ファンがいて、どんどん企画を進めてくれる。そして、もう自分が想像していたのと別のところで指原莉乃の才能が開花して、見ていて本当に面白いと語っていた。

指原莉乃が嘉門達夫と絡んでいる番組があったが、その勢いに嘉門達夫が目をまるくしていたことがあった。サングラスをかけているので、そのまるさは見えなかったが(笑)圧倒されていた。雑誌、ラジオ、テレビなど、いわゆるマス媒体が18歳の新センスを持っている娘にふりまわされているカタチだ。そして、そういうカタチで、雑誌、ラジオ、テレビが動いていくと、これがまた面白いのだ。

今日、NMB48のグリコタイアップCMのメンバー企画のメンバー自演のプレゼンテーションが放映され、あまりに質が高いので1チームに絞りきれなく、2チームをインターネットで投票ということが発表されていたが、うまい使い方だなと思った。NMB48の公式ホームページに視聴者を引き込むことで、さらにNMB48の詳細を自然につかむことになる。

指原莉乃の「指原クオリティー」というブログも指原およびAKBを知るのに、上手い具合に予習復習の場所となっている。メディア出演の告知、出た後の感謝、心情とのふれあい。ファンの意見の取り込み、先の展望、昔はプロのプランナーがやっていたことをアイドル自身が最良のメディア活用を自然にやってのけてみせている。そして本人はいつでも等身大の自分でいられるバランスを保っており、何より自身が楽しんでいることが強みだ。

昔の話ばかりで申し訳ないが、アイドルの岡田有希子が自殺した時、全国からサブカルチャー語る系が新宿の紀伊国屋ホールに集まって、緊急会議をしたことがある。私も会社を早引きして参加した。芸能界の歪みを浮き彫りにしようと、みんなで話しあう場となったが、もちろん結論めいたことはでなかった。何故なら、本人が何を考えていたかが何もわからなかったからだ。当時は、ブログもないしツイッターもない。本人の本当の気持ちは本人だけにおさめなければならなかった時代だ。

バンジージャンプが飛べなかった以来、ヘタレアイドルと呼ばれている指原莉乃。オーストラリアで大蛇を首に巻いて笑顔をつくれなかったとして、またしてもヘタレアイドルとレッテルを貼られている指原莉乃。しかし、のびのびと18歳の自分の意見をブログで発信している。

本当にいい時代になったなと思う。

指原ブログ、24時間で200回更新、すごっ。

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2010年12月09日

平均20%超えドラマは消滅したが、今どきのドラマは出現している。

日経エンタテインメント2011.1月号によれば、ドラマ、バラエティともに視聴率・平均20%を超える番組は姿を消したそうな。

ドラマでいえば「龍馬伝」も前半、快調にとばしたものの、西郷隆盛が出てきたあたりから下降し、平均18.6%にとどまった。高齢層に人気のある「相棒9」ですら19.0%。

そういう状況の中で2010年度のドラマで4位に入ってる「フリーター、家を買う。」(平均視聴率16.9%)は嵐の二宮和也、香里奈が出てるとはいえ、結構、今の家族の関係性を描きながらも、メッセージにソリューション要素も入っていて、真剣に見ている人が多いのではないかと思う。

上戸彩、竹野内豊出演の「流れ星」(平均視聴率13.8%)も近いものがあるが、こちらは臓器移植の問題も絡んでいるので、家族の関係性を少し非現実にしてしまっているような気がする。

「フリーター、家を買う。」の方は、冷め切った家族関係の中で、信じること、信頼されること、頼ること、頼られること、の大切さをウツ病の母親を通して再発見していくのだが、台詞もそうだが、二宮くんのナレーションのつぶやきが今にかなり刺さるメッセージとなっている。

就職できないが、土木のアルバイトで人と人とのあったかさを知る僕。

医者の家に嫁いで姑にツライことばかり言われるが自分を通す姉。

近所からのイジメにあい、ウツ病になった母。

二流商社に勤め、ITについていけないで部下から馬鹿にされている父。

父は僕を就職できないダメな奴とののしり、僕は父を家族をかえりみないダメな奴とののしり、険悪な関係なのだが、僕はアルバイト先で頼られる嬉しさを知り、父親にも頼るというアプローチを試みると、本来の親子関係を取り戻しはじめる。かなりツライ立場にいる姉だが、ウツ病になっても自分や弟を信じてくれている母に感動し、時々実家にもどってきては、父も実は愛情いっぱいなのだと気づく。そして本来の親子関係を取り戻す様子に微笑むウツ病の母。母は病みに病んでも家族全員をずっと信じていてくれている。

「信じる」「頼る」

現在には、この二つが欠けていて、ただそれだけで、なんとかなるものだと教えてくれている。

逆に言えば、現在は何事も信じられない、頼ることができない時代。いつのまにか、そんな殺風景な時代の中で、「人を信じること」「人を頼ること」を私たちは忘れてしまっていたのだ。

特に、「人に頼りなさい」なんていう助言をする人は本当に少なくなっている。

(困り顔ブームもそのひとつか???)

「人に頼るな」「人に頼るなんて恥ずかしいこと」はよく聞くけど、たまに頼ってあげると、相手は嬉しいもので、あったかい関係がつくれるなんていうのは私自身初めて聞いたような気がする。

昔は、そういうことをおじいちゃん、おばぁちゃんが教えていたことなのかと思う。

「フリーター、家を買う。」がキムタクの「月の恋人」より0.1%上回り、堂々とドラマ部門で4位に入っているのはそういう新しさがあるからだと思う。

しかし、今年はそういうあたりをせめているドラマが多かったように思う。「絶対零度」「医龍3」「Q10」「霊能力者小田霧響子の嘘」などもカタチは違うが人と人との関係性の見直しを試みているような感じがした(している)。

視聴率平均20%超えはできなかったとしても、今やドラマがつまらなくなったわけでもないと思う。自分のスタイルや好みにあったカタチで、今欠けてることをストーリーで補っているのであれば、それはそれでとてもいいことだと思う。



tora7
snafkin7
30数年広告畑で畑を耕しています(笑)コピーライターでありながら、複雑系マーケティングの視野からWebプランニング、戦略シナリオを創発。2008年2月より某Web会社の代表取締役社長に就任。snafkin7としてのTwitterはこちらからどうぞ。Facebookはこちらから。
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