2015年03月05日

ももクロの「コノウタ」について

最近、TVを見ていて目から鱗が落ちる言葉をみつけた。Aスタジオで歌っていたももクロの「コノウタ」の中の三行ばかりのメインフレーズ。

コノウタ、キミに届け!
まだちょっとつたないんだけど
胸ドキドキ、今すぐ飛び出そうよ!


なんの変哲もない言葉に見えるが、2行目が入ってることで、これを作詞した人物に非常に興味を持った。半歩下がった未完の自意識をアイドルソングに埋め込んでいる作詞者などそうはいない。

届けという熱い思い
未完の自意識
それでも鎖を断ち切って前へ進む意志

この正直な屈折感こそ、一言で言えば「青春」なわけだが(笑)「まだちょっとつたないんだけど」とか「今ちょっと切ないんだけど」と半歩下がったところでのつぶやきは、結構、今の時代の気分であったりする。SNSの賑わっている場所を見ているとよくわかるが、共通しているのは、未完の自意識であふれていること。
西野カナの詞を平板だとして、評価する人は少ないが

そう こんなもんじゃないの欲しいものは
あの日と同じ夢見ていた気持ちのまま
こんなもんじゃないの私たちは
どこへ行こう
涙の数だけの悲しみを抱きしめて‥‥ 「I Say No」

こちらはちょっと大人びた表現になっているが、「震える」という言葉を代表に、彼女の詞はすべて未完の自意識の集合体で、安っぽい評論家が語るように、決してケータイ世代の平板な言葉ではない。そして西野カナの場合は、前に進むために、時々応援歌が出てくるが、ももクロの凄いところは、未完の自意識を恋愛ソングという隠れ蓑で歌っていないことだ。激しくストレートなのだ。

コノコエ かれちゃっても
何度でも歌い続けるよ
この想いを目一杯キミに伝えよう
ココロ全て


「コノウタ」を作詞作曲したツキダタダシさんは、ミュージシャンを目指しながらも売れなくて事務所から契約を切られ、やさぐれてどうしょうもなくなっていた時に広告代理店勤務の親友から、商業的なミュージックだけど、やってみないかと、アニソンやアイドルソングを作る機会を得た。ツキダさんは、そういう商業的な音楽の中にも、正直な気持ちをスパイスした不思議なアイドルソングを作り始めた。私は知らなかったが、「コノウタ」はももクロの熱いファン、モノノフの中でもいちばんに気に入られている歌らしい。生きる勇気が湧くとまで言わしめている。
ももクロの映画「幕が上がる」を見るかどうか迷っていたが、コノウタを知って、見なければならないと思っている。 @銀座の安ホテルにて書く



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snafkin7
30数年広告畑で畑を耕しています(笑)コピーライターでありながら、複雑系マーケティングの視野からWebプランニング、戦略シナリオを創発。2008年2月より某Web会社の代表取締役社長に就任。snafkin7としてのTwitterはこちらからどうぞ。Facebookはこちらから。
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