2012年01月30日
ぐるぐるカーテンの時代感と世界観

「乃木坂って、どこ」で今日はじめて「ぐるぐるカーテン」のPVをみたが、全面タブーの力をうまく利用している作品だなっと思った。
乃木坂46は、ほぼ男対象のグループなのに歌詞の中には「男子禁制」が楔のように打ち込まれている。覗いてはいけない世界を全開公開。見てる側がなんかこそばく、恥ずかしい気分になるのは、あまり見ることもない女子高の教室を覗いているような気分になるからだ(実際の女子高は違うと思うけど・笑)そして、おそらくこんな美少女が集まったクラスは現実にはありえない(笑)それが、より夢のような世界を演出している。
秋元康のおニャン子クラブ時代の本に、こんなことが書いてあったのをよく覚えている。登校する女子高生の集団に出会った時、一人ひとりが可愛いとかそんな認識もなく、全体で華やかなオーラを発している。それはなんかよくわからないけど、とても華やかなオーラで、おニャン子クラブはそういうものを目指していると。このことは最近はあまり語られないが、AKB48にも受け継がれていたコンセプトだと思う。一人ひとりがすべて可愛くなくても、全体で放つオーラが輝いていればそれでいいんだと。
そして、それは当たり、もし一人ひとりが可愛かった場合の集団オーラについてはこれまで実験されることはなかった。AKB48もそこそこ可愛いのだが、公演などではいつも汗を流しており、ある意味たくましく女の子女の子の世界とはちょっと違う。
「ぐるぐるカーテン」にこれだけ、清いイメージを持ってこれたのは、乃木坂46は劇場を持たない、そして一人ひとりの可愛さのレベルがかなりだったからのように思う。
カーテンの中そよ風と花の香りと♪
「そよ風」「花の香り」こんな1970年代のアイドルの歌詞に多発する言葉を素直に持ってこれるのも、乃木坂46が全体で放つオーラがかなり繊細からではないのか。おそらく、美少女を集めた時のオーラはイメージでは計算されていたかもしれない。個々がぶつかりあって、集団では弱くなって、あまりいい結果を残さない。しかしそれはあくまでイメージだけで、実際集めてみると、男が近寄りがたい、でも見てみたい、入りたい、甘い空気感が漂い、意外と新鮮だった。
カーテンの中 太陽と彼女と私
ぐるぐる包まれたプライバシー
何を話してるのか?教えないよ♪
この軽い拒絶感で自然と関心は高まる(笑)
バレンタインソングなので、女の子同士のちょっとシークレットな世界を描きたかっただけではないかと言われればそれまでだが(笑)
開いた窓吹き込んだ風が
胸の奥のカーテン
恋の妄想膨らませてる♪
作詞家のメタファーづくりが気持ちの良いほど綺麗に収まっているのは、かなり何かに動かされているような気がする。
誰に恋したのか
そうよ女の子なら
いつだって死角になる場所くらい
こんな時のために確保してる
男子禁制♪
「ぐるぐるカーテン」という発想がどこから出てきたかはわからないが、自分の友人でお酒なんか飲んでいた時に、高校時代、美術部の部屋で、好きな女の子とカーテンの中でキスをした体験を懐かしく語っていたことから、秋元康の中でなんかそれに近い体験があったのかもしれない。もし体験からきているものだったら、とっておきのものを出してきたということかもしれない(笑)
AKB48の公式ライバルといいつ、か弱さで勝負してきている乃木坂46。正解だ。戦いを略することこそ戦略なのだ。
また、か弱いだけでなく、今日の「乃木坂って、どこ」で披露していた、白石chanのバッティングセンス、生田chanのピアノ、市来chanのラテンダンスなど、個々は非力でもなんでもない。そこが乃木坂46の面白いところかもしれない。
↓snafkin7のAKB48・SKE48・NMB48関連記事↓
第4回 AKB48総選挙 予想
AKB48生バンドと乃木坂46ぐるぐるカーテンと私
乃木坂46「会いたかったかもしれない」について
乃木坂46キャラバンで時代が見えてしまったこと
AKB48への別照射論-ライブドアショックとの関係
EXILE魂のAKB48 2週連続特集を見て
ブルマ公演やっちゃいましたの構造を解く
NMB48オリコン1位(デイリー)で思うこと
AKB48 備忘録
第2回じゃんけん大会 大阪予選の結果を見て
マジすか学園2のストーリー破綻は
AKB48のストーリー破綻につながる
乃木坂46は失敗する-フラクタルの視点から
江口愛実プロモーションは何が狂ったのか?
江口愛実の解釈学
ここにいたこと-少女たちよ
前田敦子の超越論的現象学
ブルマ公演も見てみたいんだけどね
自己組織化しはじめているNMB48
AKB原論-微積分マーケティングの勝利
AKB48は何をメッセージしようとしているのか?
アイドルは、今、何故グループなのか?
ブログ1日100回更新した「指原クオリティー」を考える
指原ブログ、24時間で200回更新、すごっ。
プロ顔負けのCM企画力(グリコBREO)・NMB48
あなたは何の「目撃者」でしたか?
AKB48総論 - キャズムを越えたアイドルたち
16歳の渡辺麻友が経済誌で語っていたこと
記号の森のAKB48
AKB48はネット社会でなぜ支持されるか?
世界の中心は秋葉原という物語は1995年から始まった。
「ネ申言舌イヒ」の遊び
気がつけば、ネットワークはなくなっていた
カシアス島田について
マジジョテッペンブルースで見たもの
NMB48の渡辺美優紀(みるきー)について
さしこのくせに メモ
宮崎大サーカスにテレビの可能性を見た
劇場という衝撃-幻の一曲(ライダー)にAKB48の原点を見た
生放送をこなすか、こなさないか
マスメディアの波長を変えるAKB48
アイドルの究極系-渡り廊下走り隊-MUSIC FAIR
関係の絶対性を歌った「Answer」-no3b
桜からの手紙-提供クレジットの新手法
「誰かのために」は今効くメッセージ
AKB48の桜が意味するもの
「最下層アイドル。大堀恵」はマーケティング本だ
AKB48論のまとめ集
マジすか学園2でマジに再スタートしていく
マジすか学園2の風景は心の現実かも
まゆゆという記号を体系づける写真集
AKB48の人気指数読み解く…仕事みたいに(笑)
第3回AKB48総選挙の意味
第3回AKB48総選挙 結果
トラックバックURL
トラックバック一覧
1. 万年補欠から4番バッターに・・・ [ 3日で一流の打撃コーチになれる指導法 ] 2012年02月01日 08:06
基本に忠実に地道に自主練習すること。それが実力をつける方法です。あなたも基本的なバッティングの理論を身に付けて子供や選手たちの良いコーチとなり威厳を見せてやりませんか?
コメント一欄
2. Posted by snafkin7 2012年02月22日 11:50

な、な、な、んと現実にあるわけですね。10年女子校出身者、直々のコメント、感心しました(・o・)
1. Posted by ruri 2012年02月22日 11:22
10年女子校に行ってましたが、まさしく私たちの世界で、そう話したら彼氏が驚いていました。「作り話と思ってた」と。いえいえ、あるあるある!カーテンの中はとっておきの特等席なんです☆