2011年02月06日

アイドルは、今、何故グループなのか?

idol日経エンタテインメントの2011.3月号「女性アイドルの生きる道」特集は読み応え感たっぷりだった。女性アイドル30年の整理は、この世界の空気の流れを細かく感じとれるものとなっており、あらためて考えることも多かった。

そして日経エンタテインメントの分析と違って、私が、おっと思ったのはやはり1995年に大きな断層があることだった。(過去ブログ・世界の中心は秋葉原という物語は1995年にはじまった・参照)

1980年〜1987年 松田聖子と中森明菜のデットヒート時代
1988年 南野陽子
1989年 Wink
1990年〜1994年 工藤静香・小泉今日子・中山美穂・篠原涼子

そして1995年が、市井由理がピンあつかいになっているが
このあたりは EAST END×YURI での「DA・YO・NE」「まいっか」あたりだから、ヒップホップ系ということもあって、1994年までとはおもむきがかなり異なってきているように見えた。

1996年からは小室ファミリーやSPEEDが台頭し
2000年〜2004年までは モーニング娘の黄金時代となり
2005年〜2008年までは その反動で女性アイドル冬の時代で意外とPerfumeが検討
そして2009年からは今にいたるAKB48の全盛時代となり

2010年のパワーランキングにいたっては
1.AKB48
2.少女時代
3.Perfume
4.KARA
5.SKE48
6.SDN48
7.モーニング娘。
8.アイドリング
9.Berryz工房
10.ももいろクローバー

となり、ピンで頑張っているのは、12位の北乃きい、15位の中川翔子、18位の真野恵里菜、19位のベッキーと20位の元AKB48の大島麻衣となっている。

2010年のベスト10はすべてがグループ。そしてその傾向は、1995年の異色の市井由里が出てきたあたりから目立ちはじめ、その後50万枚以上売っているのはグループでしかない(今、気がついたが、この日経エンタでは浜崎あゆみはアイドルとして扱っていないのか名前が出てこないのは不思議な気はするが…)ことになっている。

日経エンタテインメントの解説では
「今はパッケージの売り上げを伸ばすために、握手会を開いたり、ビジュアル特典をつけることが多いので、グループの方が断然有利」
としているが、別ページの特集では、ピンでの王道アイドル時代は1984年で一応のピークをむかえ、その後は

・プロデュースユニットアイドル
・すき間型アイドル
・グラビアアイドル
・声優系アイドル
・バーチャルアイドル

と細分化し、ミュージックシーンではもちろん、プロデュースユニットアイドルがいろいろな形で進化をとげていく。

「個性」よりも「コンセプト」が重要になってくる。
より商品化されたということだろう。

秋元プロデュース
つんくプロデュース
小室プロデュース

時代の空気をつかんだプロデューサーが、その時代の“いま”を提示してみせる。しかしそのすべてが成功をおさめるわけでもなく、消えていったユニットも多かった。モーニング娘。の時代が長かったのは、テレビ発でもオーディション形式を根底においていたからだろう。ネットは活用していなかったにしても、ASAYANはオープンなイメージが満載で、結構私生活まで映し出していた。

しかし、つんくや小室は、後藤真希や華原朋美のような強烈な「個性」を完全プロデュースすることはできず、またそれ以上の時代をつくる意欲も薄れたのか、明確なコンセプトもなく下降線をたどっていく。

モーニング娘。のコンセプトは象徴的だ。

「モーニングセットのようにお得感があり楽しめるユニット」

これはグループを完全に商品化したコンセプトかもしれない。しかしやはり一方通行なのだ。

小室の方はある意味、天才であり、ネットやまわりの声を気にすることなく我が道を行き詐欺事件までおこしてしまう。

秋元康の場合は、自ら語っているが、おニャン子クラブはフジテレビがつくったものであり、プロデュースはしていたが、期間限定でしかもたないだろうと、ものたらなさを感じていた。テレビ型に不満を持っていたということだろう。AKB48の場合は、劇場型だ。おニャン子クラブともモーニング娘。ともコンセプトがまったく違う。

そしてこの劇場型アイドルグループは、玄人にもの凄くうけがいい。
映画監督の寒竹ゆりも舞台演出家の加藤直もアートディレクターの清川あさみも、劇場で培った競争力、生命力はもの凄いと大絶賛している。

劇場およびネットの反応に敏感ということは、ツーウェイということだが、インタラクティプに組織化された複合体であり、その複合体は、その運動のひとつとして分裂していこうとしている。そして意外とその道は音楽でないことも多いようにうけとれる。

要は、こんな情報過多な時代では、ちょっとやそっとの個性や可愛さだけでは、セールスすることができず、KARAや少女時代に象徴的なように、メンバー一人一人の名前や個性は後回しに、“ヒップダンス”や“美脚”のユニットとしてインパクを強くして売り出し、ゆっくり個性を見せていく。Perfumeの場合は王道の3人体制で“テクノポップ”という異角で印象づける…というやり方。

AKB48の場合は“会いに行けるアイドル”というコンセプトもいいが、“やたら人数の多いユニット、何人いるんだ、いったい”ということで印象づけている面もある。情報過多に勝つには人数過多で勝負という面もあるw私自身、好意を持つまでは、ずっとそんな印象を持っていた。

長々と書いてきたが、結論としては、こんな情報過多な時代、こんなITな時代では、出だしが「個」では目立つことができず、どうしてもグループという固まりで勝負していかざるをえなく、また明確なコンセプトがなくては伝わらなくなっている。グループを登竜門として、その中で揉まれながら育ち「個」で売り出していく、そういう道が今後も増えるのだろうと思う。


少女時代のイム・ユナは、韓国ではグループ→ピンで成功していたにもかかわらず、日本ではまたグループから始めている。そのうちイム・ユナがピンで日本のドラマに出てくる可能性も大きいと思う。(過去ブログ・イム・ユナふたたび・参照)

日経エンタテインメントでは、AKB48の前田敦子が女優一本の希望を述べていた。彼女が将来まだまだ伸びるなと思うのは、体のバランスが非常にいいこと。気持ちが芸能人に珍しくいつまでもピュアであること。いろんな顔に見える不思議さがあること。AKB48はアイドルグループであり、プロ養成所のような役割も果たしている。

AKB48の初期のDVDを見ている中で私がいちばん惹かれたのは中西里菜だった。今は元国民的アイドルAV女優「やまぐちりこ」として稼いでいるが、それはそれでいいのではないかと思っている。写真集を買ってのシークレット握手会も行ってみたかったw 今度実妹「やまぐちりく」もAVデビューするが、及川奈央でも、AV経由で仮面ライダーにも出てるし、墜ちたはったの騒ぐ必要性はまったくない。
AKB48はすべてのプロ養成所なのだから…

アイドルは、今、何故グループなのか? PART2




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1. 声優としてデビューして成功したい!  [ 声優デビューガイド ]   2011年08月31日 07:53
あなたが今、声優になることに対して、不安になっていたり、声優になりたいという気持ちが、揺らいでいるなら・・・。その不安を解決する、特効薬となり上へ進むための起爆剤になってくれるはずです。

コメント一欄

3. Posted by hideyan   2012年04月01日 16:33
>snafkin7さん

レスありがとうございました。
ついでに僕もミュージックフェアでSKEのみなさんと谷村新司さん、加山雄三さんとのコラボによる「サライ」の熱唱シーンを見ました。綺麗なハーモニーで、ミュージックフェアしかできないようなコラボだったと思います。
(ちなみにその前の週では、仕事が入ったため見られなかったのですが、その週の放送で「片想いFinally」を歌ったそうで、それを見逃したのが悔しく思いますが)
さて、その「片想いFinally」という曲が、かなり息の長い曲になっているみたいで、この書き込みをしている前々日(3/30)時点でのオリコンのデイリーチャートで10位に返り咲いたそうです。それを見て、「すごいなぁ」と思わず感心してしまいました。一時は30位圏外までランクダウンしましたが、先月の中ごろあたりから、また盛り返してきていて、先々週あたりは7位まで盛り返したこともあり、本当に今回の曲はSKEにとっても最大のヒット曲と言ってもいいと思います。
また先日の公演の中で、5月16日に新曲を発売することが、メンバーの矢神久美さんの口から発表されたことをネットの記事で見たのですが、次回作がどんな曲になるかとても楽しみにしています。
とにかく、しつこいようですが、今後ともSKEに注目して見てみようと思っております。
2. Posted by snafkin7   2012年03月21日 06:42
5 コメントありがとうございます。

SKEについては、ミュージックフェアで、加山雄三、谷村新司と共演して「サライ」を歌ったシーンが印象的です。このことはいつか書こうと思っています。

個人的には木本花音、木崎ゆりあchanあたりが好きです(笑)
1. Posted by hideyan   2012年03月20日 16:28
snafkin7さん、こんにちは。
ここでは、この記事から少々逸脱するかもしれませんが、SKE48のことについて書きたいと思います。
実は、僕は今年はAKBと並行するような形でSKEのみなさんについても目を向けてみようと思っております。
僕は前々から雑誌や「週刊AKB」という番組でSKEのみなさんが何人か出ているのを見ているので、グループ自体は知っていたのですが、AKBほどあまり注目していませんでした。しかし今年に入って、1月にリリースされた「片想いFinally」のプロモビデオの一部を「めざましテレビ」の芸能コーナーで見たのですが、かなり衝撃的な内容に目を丸くし、そしてこの前の「Mステ」でSKEのみなさんが初登場して、その曲を歌ってる姿を見て、強いオーラがこちらにも伝わってくるように感じました。
それ以来、SKEのみなさんのことがますます気になってきて、今では、少し大げさかも知れませんが、寝ても覚めても僕の脳の中はSKEのみなさんのことで頭がいっぱいになるくらいです。
ついでに僕のSKEでの推しメンは、あくまでも松井玲奈さんです。しかし、推しメンとは別に、僕のSKEメンバーの中で気になるメンバーとして挙げられるのが、須田亜香里さん、金子栞さん、木崎ゆりあさん、向田茉夏さん、秦佐和子さんの五人です。なぜこの5人なのかというと、実は5人とも天然キャラであるからです。テレビで見ていても、少しとぼけたところがあるのですが、それが僕としてはいいと思うのです。今後の5人の頑張り次第によっては、ひょっとしたら推し変するかもしれません。
とにかく、今年はAKBとともにSKEのみなさんにも注目して見てみようと思っております。
勝手なことを書いてしまってすみませんでしたが、SKEのことについてあまり触れられていなかったので、敢えて書かせていただきました。

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30数年広告畑で畑を耕しています(笑)コピーライターでありながら、複雑系マーケティングの視野からWebプランニング、戦略シナリオを創発。2008年2月より某Web会社の代表取締役社長に就任。snafkin7としてのTwitterはこちらからどうぞ。Facebookはこちらから。
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