2011年01月10日

宮崎大サーカスにテレビの可能性を見た

miyazakiここ1週間で見たTV番組の中で、いちばん面白かったのが週刊AKB(テレビ東京)の新コーナー、「宮崎大サーカス」だった。

宮崎美穂(みゃお)は前から天然ボケの天才かと思っていたが、このコーナーを見ると、バラエティに生き甲斐を感じ、笑いを計算しているというw

AKBをまだまだ存続させていくためにAKB研究生(島田晴香・大場美奈・竹内美宥)に本当の笑いを伝授。ゴムぱっちん、熱湯風呂でのリアクションを指導していくのだが、なんか昔のTVジョッキーやスーパージョッキーを思い出して、この4人の掛け合いは時間を忘れさせるくらい楽しいものだった。

私がやります!(島田)
私がやります!(大場)
私がやります!(竹内)
しょうがない、私がやるかっ(宮崎)
どうぞどうぞ〜(島田・大場・竹内)

何回もでてくるこのシーンは4歳、6歳の娘と見ていたが、大笑いしていたので、宮崎団長のバラエティ精神は本物といっていいだろうw

昨今ではテレビが批判されることが多いが、今の日本ではバラエティを受け入れる余裕がないのだろう。Youtubeが出てきて、テレビなんかいらないと簡単に言う人がいるが、Youtubeの中身はテレビ番組であることが多い。ネット発のコンテンツもかなり面白いものがあるが、私の場合、テレビにもっと頑張って欲しい派である。こういった超若手のアイドルがこんなコーナーを展開するのは素敵なことだと思う。

「宮崎大サーカス」と同時に超変態コーナー「耳ソムリエ」(倉持明日香が高亜樹の耳を評価する)も間に挟まれていたが、こんなに変態な快感をテレビで味わえるとはとかなり感動した。身動きのとれない高城亜樹の左耳をいじりまくり、最後には倉持の鼻で高城の耳を嗅ぎまくり、鼻の中に吸い込もうとしているのだ(爆)

テレビのコード破りをこういうカタチで行うとは…

また、車の中で宮澤佐江の隣で延々寝ている佐藤すみれを映していたが、アイドルが口を開けて爆睡している姿をはっきり映しているのは寝起きどころではない。AKBのアイドルの壊し方は大阪弁でいうと“えげつない”しかし新しい。

この番組は万人うけするものではない。ほぼAKBファンしか見ないニッチな番組だ。それだけに視聴率そのものはよくないはずだ。しかしターゲットを絞っているだけに届く場所には確実に届き、ファンを満足させることに成功している。

拡散されすぎて低迷しているテレビ番組のこういった絞り込みの動きは、ドラマでも同じだ。ストーリーそのものよりも主役のファンを集めるカタチとなっているので、1月に始まる連ドラでも推理モノ、犯罪モノが多発している状況で、何か一つが高視聴率をとる(とりにいってる)構造になっていない。

音楽番組であったHEY! HEY! HEY!が懐かしの歌番組になってしまったのには理由がある。なんと歌手が歌うシーンよりもダウンタウンがしゃべるシーンの方が視聴率がずっと高いからである。新しいアーチストもチョロっとは出るが、番組を見に来る人がダウンタウン目当てであるならば、テレビ離れの激しい若い層ではなく、中高年齢層に向けた歌番組に切り替えることは意味がある。そしてそこそこ当たっている。

V局も専門チャンネル化が進んでいく。

インターネットでもPVよりもコンバージョンが重要だが、TVでも同じ傾向になっていくだろう。高視聴率よりも届けたい層に確実に届けることが重要となっていく。マスメディアの中でもテレビはその切り替えは比較的容易で、この傾向はより強まっていくだろうと予測する。

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30数年広告畑で畑を耕しています(笑)コピーライターでありながら、複雑系マーケティングの視野からWebプランニング、戦略シナリオを創発。2008年2月より某Web会社の代表取締役社長に就任。snafkin7としてのTwitterはこちらからどうぞ。Facebookはこちらから。
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