2006年09月02日

NHK BS2 山崎ハコ フォークの達人

05ba6407.gif何気にTVを見ていたら、山崎ハコが歌っていた。好きとか嫌いではなく、学生の時、日本の歌謡詩を徹底的にあらっていた時、北の中島みゆき、南の山崎ハコ、になんとなく日本の雑種でないピュアな遺伝子(物語性)がいきづいているのかなぁと結論づけたことがあります(笑)

山崎ハコを生で見たことがあるのは2回。

1回目は偶然カフェで若い時のハコさんを、2回目は近鉄アート館のライブ(もらったチケットだけど…笑)この時のライブでは幻想旅行を歌ってた頃で、結構、くさってたような気がします。客は10人もいなかったです。

この番組では、そのくさってた頃から紆余曲折で、事務所が崩壊したこと、芝居の側から意外な評価を受け、立ち直って、生涯の友達がたくさんできたこと。慢性膵炎の体は、やはり、いまだに細かったですね。
最後に歌った、『会えない時も・2006年』は、なんかそういう紆余曲折、結婚、すべてにじんでて、凄く洗練されたいい曲でした。この人は、フィクションで生きられないからずっとツライだろうなと思います。

中島みゆきについては、『ファイト』でちょっと苦い思い出があります。オールナイトニッポンに送った一通の手紙の一部が『ファイト』の歌詞に組み込まれており、それは同世代の詩人の追悼でもあったので、それはそれでいいのですが、それが後、CM曲として流れた時、いやぁな気分がしました。あの曲はおそらく、番組に送られてきた手紙類のコラージュなんですね。まぁ、採用してる人にとってそんな深い話、関係ないけどね(笑)

ファイト!! 戦う君のうたを、戦わない奴らが笑うだろう。

10代で、社会的な疎外感にさいなまれ、コンクリートの上でぴちぴち跳ねる魚をメタファーにした、彼の最後の詩の思いに対する思いが、なんでCM曲として流れたりするのだろう。まぁ歌になれば著作権は本人のものだし、フィクション的な創造物ですが、歌のためならなんでもするのね、という印象でした。応援歌なんでしょうけど、応援歌とは素直に受け取れないものです。リアルコラージュは、歌としてはいいですけど、CM曲としてやられると、あのね、その魚たちの意味、わかってんの、って。いいけど。その辺の中途半端さが、寒水魚〜予感以降、急激に歌詞の魅力がなくなっていったと手前勝手に思ってます。

歌詞の修辞的なレベルでは、中島みゆきの方がかなり上ですが、不器用な痛々しい山崎ハコの歌は、聞かないですけど(笑)耳に聞こえてくると凄い迫力があります。

まぁ、この二極は今の時代には大きな意味はないし、知らない世代も多いと思うので、そんなに語ることじゃないと思いますが、山崎ハコの歌への執着は、凄いなと番組を見て感じました。これもデトロイト・ソウルかも、です。テクノ音を聞いてると時々アコースティックな音が凄く良く感じることがあります(笑)

本人も言ってましたが、私はフォークでもないんだけどな(笑)

しかし、30年、歌ってるというのは凄いですねぇ。

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コメント一欄

1. Posted by mariko   2006年09月04日 17:36
山崎ハコって、昔若いころに聞いたときには、ついていけなかった記憶があります。
・・・
2番目のお嬢ちゃん生まれたんですね。
遅くなりましたが、おめでとうございます。

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30数年広告畑で畑を耕しています(笑)コピーライターでありながら、複雑系マーケティングの視野からWebプランニング、戦略シナリオを創発。2008年2月より某Web会社の代表取締役社長に就任。snafkin7としてのTwitterはこちらからどうぞ。Facebookはこちらから。
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