2009年08月25日
酒井法子報道の儀式と構造-現代の神話化作用の壊し方
マスコミの視点があまりにも馬鹿げているので、ネット上に少しはコマシな意見をまとめて書いておきます。
まず違法なことは発覚すればそれなりの刑罰を受けるので、裁かれればいいと思う。しかし、酒井法子報道の中には、アスカ・ラングレーの口癖のように「アンタ、バカァ」というようなノイズもたくさんあって(笑)あいかわらずどうしようもないなと思う。
麻薬の隠語タイトルとも知らず、宗教的で素晴らしい名曲だとロック評論家が絶賛し、それを鵜呑みにするこの国だから仕方のないことだが、芸能界、マスコミ界の「私はシロ」的立場からの酒井法子バッシングに何の意味があるのか。クラブ&レイブを完全悪のように扱うスタンスは、1980年代後半のイギリスでのセカンド・サマー・オブ・ラブの時と同じだ。酒井法子も時代錯誤だが、それを報道する側も時代錯誤なのだ。
ロックの完成期からハウスの黎明期、アシッドハウス、アシッドジャズ、ゴア、イビザ、このあたりのアメリカ-インド-ヨーロッパのごちゃごちゃしたクラブミュージックの歴史は一部のマニアの間では盛り上がるものの日本では特にまったく関係ないことになっている。しかしフツーの人が好むようなポピュラーミュージックの中には今やこれらの要素がたくさん入っていて、関係ないことはなく、中島美嘉でもドラムンベースの曲を歌っているほどだ。これらの歴史がコンプライアンスに反することが多々あったとしても、ミュージックシーン(カルチャー)としては通らなければならない道を通ってきたという事実は誰も否定することはできない。
異常なハイテンションで踊っていた。
目がうつろだった。
かなり痩せていた。
クラブシーン、レイブシーンで、これがどう薬に結びつくのか私は聞きたい。野外レイブに参加したことのある人はわかるが、人間、4つ打ちで無意識が解放された時の異常さは、こんなものではない。薬なんか入ってなくても、もっと凄い光景が確かに存在し、そういう非日常を味わうために、自然と一体化するために、参加する人は参加する。確かに薬のある場所も存在する。例えば、マイアミのテクノフェスティバルみたいなところで、あるいはイビザみたいなところで、「あなた、薬、ダメですよ」ということが通用するのかどうか、ダメなんだけど、あってしまうのだ。そして捕まる人は捕まる。ただそれだけのことだ。
酒井法子はおそらく海とクラブシーンと薬に自分の居場所をみつけたに違いない。学校でも違和感を感じ、アイドルやってても違和感を感じ、役者をやってても違和感を感じ、野島伸司にも違和感を感じ、海とクラブを案内してくれる高相ルートのもう一つの世界につながりと共感をおぼえたのだと思う。薬も自己解放手段の一つなのだと思う。恐い薬であることは承知の上だ。
ズタズタに引き裂かれた少女期の家族関係の中で、彼氏にあわせてシンナーと覚醒剤も経験していた彼女に向かって、ダメですよとは言えるが、彼女の心を癒やすことはできないだろう。同じく芸能界での夢もあせ、やはり自分は少女期の孤独感から何も解放されないと悟った時、再び薬に回帰していった彼女に、裏切り者、可愛い顔して何やってんの、とは言えるが、彼女の悲しみは誰も救えないだろう。
彼女は、もとから何も変わっていないのだ。
芸能界でどんどん清純派、洗い物の多さに吃驚するいいママを演じなければならなくなる。
アイドルが必ず通るイメージの神話化作用が重たくなってくる。
かつてアイドルで、この神話化作用に何らかの抵抗したパターンはいくつかある。
キャンディーズのフツーの女の子に戻りたい-休養・木之内みどりのアメリカ逃避行-引退・山口百恵の自伝返し-引退・岡田有希子の自殺 その他にもできちゃった婚なども多数あるが
神話化作用を思いっきり反社会的に壊したのは酒井法子なのだと思う。またコンプライアンスの時代だからコントラストは強烈だ。
薬、証拠隠滅、嘘証言、逃走、すべて反社会的で徹底している。
彼女はもとから何も変わってないし、最後まで居場所がない。
高相が悪の根源のような言い方も多いが、酒井法子は高相と出会って、短い間であってもシアワセな時期を過ごせたのだと思う。奄美大島の皆既日食だって消し去るような悪い思い出ではないだろう。
あのノリピーがあんなことをしていたなんて…のあのノリピーは初めから存在しないし、人を騙してきたわけでもないのだ。ノリピー音頭を踊ってる時も、ドラマに熱中している時も、自分の居場所を探しながら、その時は真剣だったと思う。
誰か、彼女に理想の居場所なんてみんなないんだよ、と言ってあげれたらと思う。
レイブにチルアウトタイムがあるように、どうしようもないなこの世界、自分を壊す価値もないほど、どうしようもないなこの世界は…と言ってあげれたらと思う。
芸能界のドンのふりをしているようなタレントが、絶対、復帰をさせるなとかほざく。まったく次元が違うのだ。酒井法子はこれから死にながら生きていかねばならないのだ。生きながら死んでいるタレントよりもツライのだ。
全否定されながら彼女はどうやって生きていくのか。「死にたい」とつぶやいた彼女の気持ちはわかる。彼女も本当に無責任だが、一人の女性をとこんとん追い込む報道、本当にマザーファッカーな国だと思う。
このブログの酒井法子報道関連記事・酒井法子とサイケトランス
酒井法子本、届いた二冊について
CNETブログの酒井法子報道関連記事・酒井法子報道の身体性と精神性
まず違法なことは発覚すればそれなりの刑罰を受けるので、裁かれればいいと思う。しかし、酒井法子報道の中には、アスカ・ラングレーの口癖のように「アンタ、バカァ」というようなノイズもたくさんあって(笑)あいかわらずどうしようもないなと思う。
麻薬の隠語タイトルとも知らず、宗教的で素晴らしい名曲だとロック評論家が絶賛し、それを鵜呑みにするこの国だから仕方のないことだが、芸能界、マスコミ界の「私はシロ」的立場からの酒井法子バッシングに何の意味があるのか。クラブ&レイブを完全悪のように扱うスタンスは、1980年代後半のイギリスでのセカンド・サマー・オブ・ラブの時と同じだ。酒井法子も時代錯誤だが、それを報道する側も時代錯誤なのだ。
ロックの完成期からハウスの黎明期、アシッドハウス、アシッドジャズ、ゴア、イビザ、このあたりのアメリカ-インド-ヨーロッパのごちゃごちゃしたクラブミュージックの歴史は一部のマニアの間では盛り上がるものの日本では特にまったく関係ないことになっている。しかしフツーの人が好むようなポピュラーミュージックの中には今やこれらの要素がたくさん入っていて、関係ないことはなく、中島美嘉でもドラムンベースの曲を歌っているほどだ。これらの歴史がコンプライアンスに反することが多々あったとしても、ミュージックシーン(カルチャー)としては通らなければならない道を通ってきたという事実は誰も否定することはできない。
異常なハイテンションで踊っていた。
目がうつろだった。
かなり痩せていた。
クラブシーン、レイブシーンで、これがどう薬に結びつくのか私は聞きたい。野外レイブに参加したことのある人はわかるが、人間、4つ打ちで無意識が解放された時の異常さは、こんなものではない。薬なんか入ってなくても、もっと凄い光景が確かに存在し、そういう非日常を味わうために、自然と一体化するために、参加する人は参加する。確かに薬のある場所も存在する。例えば、マイアミのテクノフェスティバルみたいなところで、あるいはイビザみたいなところで、「あなた、薬、ダメですよ」ということが通用するのかどうか、ダメなんだけど、あってしまうのだ。そして捕まる人は捕まる。ただそれだけのことだ。
酒井法子はおそらく海とクラブシーンと薬に自分の居場所をみつけたに違いない。学校でも違和感を感じ、アイドルやってても違和感を感じ、役者をやってても違和感を感じ、野島伸司にも違和感を感じ、海とクラブを案内してくれる高相ルートのもう一つの世界につながりと共感をおぼえたのだと思う。薬も自己解放手段の一つなのだと思う。恐い薬であることは承知の上だ。
ズタズタに引き裂かれた少女期の家族関係の中で、彼氏にあわせてシンナーと覚醒剤も経験していた彼女に向かって、ダメですよとは言えるが、彼女の心を癒やすことはできないだろう。同じく芸能界での夢もあせ、やはり自分は少女期の孤独感から何も解放されないと悟った時、再び薬に回帰していった彼女に、裏切り者、可愛い顔して何やってんの、とは言えるが、彼女の悲しみは誰も救えないだろう。
彼女は、もとから何も変わっていないのだ。
芸能界でどんどん清純派、洗い物の多さに吃驚するいいママを演じなければならなくなる。
アイドルが必ず通るイメージの神話化作用が重たくなってくる。
かつてアイドルで、この神話化作用に何らかの抵抗したパターンはいくつかある。
キャンディーズのフツーの女の子に戻りたい-休養・木之内みどりのアメリカ逃避行-引退・山口百恵の自伝返し-引退・岡田有希子の自殺 その他にもできちゃった婚なども多数あるが
神話化作用を思いっきり反社会的に壊したのは酒井法子なのだと思う。またコンプライアンスの時代だからコントラストは強烈だ。
薬、証拠隠滅、嘘証言、逃走、すべて反社会的で徹底している。
彼女はもとから何も変わってないし、最後まで居場所がない。
高相が悪の根源のような言い方も多いが、酒井法子は高相と出会って、短い間であってもシアワセな時期を過ごせたのだと思う。奄美大島の皆既日食だって消し去るような悪い思い出ではないだろう。
あのノリピーがあんなことをしていたなんて…のあのノリピーは初めから存在しないし、人を騙してきたわけでもないのだ。ノリピー音頭を踊ってる時も、ドラマに熱中している時も、自分の居場所を探しながら、その時は真剣だったと思う。
誰か、彼女に理想の居場所なんてみんなないんだよ、と言ってあげれたらと思う。
レイブにチルアウトタイムがあるように、どうしようもないなこの世界、自分を壊す価値もないほど、どうしようもないなこの世界は…と言ってあげれたらと思う。
芸能界のドンのふりをしているようなタレントが、絶対、復帰をさせるなとかほざく。まったく次元が違うのだ。酒井法子はこれから死にながら生きていかねばならないのだ。生きながら死んでいるタレントよりもツライのだ。
全否定されながら彼女はどうやって生きていくのか。「死にたい」とつぶやいた彼女の気持ちはわかる。彼女も本当に無責任だが、一人の女性をとこんとん追い込む報道、本当にマザーファッカーな国だと思う。
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コメント一欄
3. Posted by 58 歳 の親父です 2009年09月01日 23:21
連日の酒井法子報道を聞いて心を痛めております。
犯罪者であれ、この世に性を授かった者であれば、生きる権利は彼女にはあります。
メディアテレビ局のMC、コメンテーター等々余りにも誹謗抽象過ぎるコメントに悲しみを覚えておりました。
数あるサイトのなかでこのブログを読まさせて頂き心が洗われました。
酒井さんも罪を償いいつかはこのブログを拝見する事があれば必ず再起出来るのではと思います。
ありがとうございました。
犯罪者であれ、この世に性を授かった者であれば、生きる権利は彼女にはあります。
メディアテレビ局のMC、コメンテーター等々余りにも誹謗抽象過ぎるコメントに悲しみを覚えておりました。
数あるサイトのなかでこのブログを読まさせて頂き心が洗われました。
酒井さんも罪を償いいつかはこのブログを拝見する事があれば必ず再起出来るのではと思います。
ありがとうございました。
2. Posted by Mr.Dalian 2009年08月29日 22:41

1. Posted by オジーメン44 2009年08月29日 16:34

がんばれ!のりぴー