2008年12月10日

ノンタン作者の死去に思う

0f6e9fc3.jpg今の不況関連ニュースを見ていて、どうもしっくりこないのは、じゃあ、どんな時代であっても負けない製品を作っていましたか、時代に左右されないコンテンツを作っていましたか、という視点がスッポリ抜け、金融危機のせいだの、消費抑制のせいだの、麻生首相のせいだの、派遣切りは悪だのと、非常に他人任せの単純怒りぶつけ放題の感じがして、あんましいい気分はしないです。

これだけ深刻な環境問題を抱える中、車が売れなくなるって本当はいいことじゃない。石油は消費しないし、CO2排出も防げる。TOYOTAさんなんて、以前は、うちは全社員が毎日運動会したとして2年くらいもつと豪語してたんだから、そんなにあせることもないじゃんかと。

「TOYOTAは本当に環境にいい車を開発するまで、しばらく車はつくりません」くらいの広告をうって欲しいんだけどなぁ(笑)こういう時だからこそ、本当のCSR取り組み姿勢をみせて欲しいですね。

まぁ、それはさておき、人気絵本「ノンタン」シリーズのキヨノサチコさんが脳腫瘍のため60歳で亡くなったというニュースを見て、ちょっとショックをうけた。「ノンタン」シリーズの絵本は、可愛いのはもちろんのこと、子供に読んであげた人はよくわかると思いますが、文章が非常にリズミカルで、言葉の方の才能も凄く高い人だなぁという印象を受けていました。「ノンタン」シリーズの中でも、「ノンタンおやすみなさい」がいちばん好きですが、何回読んでも飽きなかった記憶があり、どこかで中原中也的な息づかいがあり、子供そっちのけで、雰囲気出すように、いろんな調子で読んでいました(笑)

時代に左右されないコンテンツの一つですね。これは。ノンタンデビューは1976年。今でも全然古くなく、これからも永遠の絵本として残っていくのではと思います。

作者のキヨノサチコさんは結婚後、アメリカで暮らして、身体の調子が悪くなってから日本に戻られていたらしいんですが、60歳とは若すぎますね。

「私がいなくなっても、ノンタンは元気に生き続けるから」と死の公表をひかえてねという希望だったらしいが、半年後にこうして報道されることになった。

うちには、トイザらスで買ったノンタンのぬいぐるみもあります。ノンタンはいつも笑っていて和みます。

流行廃りと違う位相で何かすることの大切さは彼女の作品からとても感じます。

亡くなって半年後ですが、心からご冥福をお祈りします。




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コメント一欄

2. Posted by Mr.Dalian   2008年12月11日 18:45
5 コメントありがとうございます。今は仕掛け人が多すぎて、すべてのサイクルが速くなって、それに対してもみんな飽きてる感じがします。これから、おそらく大ヒットするものって、かなりベーシックなものだと思いますね。
「ノンタンおやすみなさい」の最後、“やっぱり夜は寝たほうがいいや”というセリフのように、今はあまりにもベーシックなことが軽くみられていますね。
1. Posted by 集客士 相京雅行   2008年12月11日 17:03
僕はノンタンを読んでもらっていた方ですね〜
久しぶりに見たノンタンの絵が、

作者さんの死亡のニュースだったので
非常にビックリしました。

「私がいなくなっても、ノンタンは元気に生き続けるから」

↑こう思える作品を作りたいものです^^

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30数年広告畑で畑を耕しています(笑)コピーライターでありながら、複雑系マーケティングの視野からWebプランニング、戦略シナリオを創発。2008年2月より某Web会社の代表取締役社長に就任。snafkin7としてのTwitterはこちらからどうぞ。Facebookはこちらから。
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