2007年03月02日

今のコンバージョンキーワードは、昔のキャッチコピーか?

d8659b3c.gif←左の図はクリックすると拡大します。さて、SEOやSEMに関わっている人には馴染みの『ビッグキーワード』『ミドルキーワード』『スモールキーワード』という言葉。例えば、-飲料-はビッグキーワード、-コーヒー-はミドルキーワード、-モカ-は、スモールキーワード、といったように、-飲料-でもし検索エンジンの上位になったら多くのアクセスはあるけれども何かを売ろうとして申し込みフォームがあったとしたら、必ずしも売りにつながるわけではないといったような言葉、-コーヒー-も同じく多くのアクセスはとれるけれども必ずしも売りにつながるわけではないと…もしコーヒーでもモカものを売りたくて、アプローチするならば、モカ関連で表示できるようであれば、モカ通が申し込む可能性が高いというような言葉がスモールキーワードです。そしてスモールキーワードは、特定の特定、絞ったような言葉の時もあれば、ビッグキーワード同士の組み合わせであったり、ビッグキーワードとミドルキーワードの組み合わせであったり、ショップや不動産であれば地名との組み合わせだったりするわけです。

極端な話、下北沢のデザイナーズマンションであったならば、ビッグキーワードの-不動産-や-マンション-で仮に上位表示されても、コンバージョン率は低いわけです。関係ない人が多いですから。ミドルキーワードのデザイナーズマンションでひっかかったならば可能性が出てきて、下北沢+デザイナーズマンションでひっかかったならば、これはかなりの高率でお問い合わせがあることになります。まぁ、これは例が単純すぎますけど…(笑)

ところがスモールキーワードとコンバージョンキーワードがイコールかというと、そうでもないんですね。最近では、コーヒーでもこだわりものを売るとすれば『おいしいコーヒー』というワードでひっかかるようにキーワードを意識したりします。GoogleでもYahoo!でも、結構、こだわりコーヒーの広告が表示されたりします。その中で『極上のコーヒーが飲みたい』という広告がありますが、この〜したいをキーワード主体にしているものは、かなり高度な引き込みです。前にも書きましたが、人の欲望キーワードでひっかかるようにしているんですね。コーヒーは豆の種類も大事だけど、究極はみんな『おいしいコーヒーを飲みたい』んだと。察知しているわけです。このワードを打ってきて、極めつけの広告に出会ったならば、数は少ないですけど、高確率で高級コーヒーが売れるんだと思います。しかもリスティング料は安いですね(笑)

先ほどのマンションだと『下北沢のデザイナーズマンションに住みたい』といったところでしょうか。まぁ今は部分一致でひっかかってるだけですが、スモールキーワードとコンバージョンキーワードの違いは、コンバージョンキーワードの方が極めて人間くさいワードであることです。

資産運用系ですと、-収益-という言葉がコンバージョン率を高めるサブキーワードになってきます。もっとダイレクトに-儲かる-なんて打ってくる人も結構いますからね(笑)

スモールキーワードで引きが強く、それで満足するか、もっとコンバージョンキーワードの核心まで押さえておくか、コンバージョンキーワードというのは、数は少ないですけど、人々が何を求めているかの研究になって、もし、それをすくえたならば、あとあと息の長いSEMやSEOを実現できるのだと思います。

そして、コピーライター(まだ現役かも・笑)として、ふと気づくのです。Webのコンバージョンキーワードは、広告のキャッチコピーと同類なのです。みんながぼんやり求めている言葉、それに出会うと(そこから出会ったもので)人々はすっきりし、何か行動をおこしたくなります。

地酒の方が絶対おいしいのに、大手酒造メーカーが美辞麗句を並べて、こぞっておいしくもない酒を売ろうとしていた時、否定はできないけど、味の判断はみんなにまかすよ、的な、しかも売り込めるような作りでもない。そんな時、『能書きはいい、飲めばわかる』は新鮮でしたね(爆)それで、実際お酒も売れたのでした(笑)コンバージョンキーワードも理屈じゃない部分があります。むにゃむにゃしている領域です。ジャンルによってケースバイケースでしょうし。まぁ、何でもためしてガッテンですかね(笑)



トラックバックURL

コメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価:  顔   星
 
 
 
tora7
snafkin7
30数年広告畑で畑を耕しています(笑)コピーライターでありながら、複雑系マーケティングの視野からWebプランニング、戦略シナリオを創発。2008年2月より某Web会社の代表取締役社長に就任。snafkin7としてのTwitterはこちらからどうぞ。Facebookはこちらから。
最新コメント
月別マーケティング