2012年04月

2012年04月23日

バナナマンは何故面白いか?

BANANA書こうとしていることはいっぱいあるけど、今はこれなんですね。大阪芸人でもない、東京芸人でもない、全国区をみている珍しい芸人なんだと思います。今、バナナムーンのポッドキャストラジオを5年分、iPodに入れて、聞いてますが、聴き終わって消そうとする回がないくらいそれぞれのトークが面白い。特にゲストがきた時の引き出し方、回し方、おさめ方が器用で軟体動物のような拡がりがあって飽きがこない。

コントライブも面白いけど、バナナマンの魅力が本領発揮するのは「ブログ刑事」のような、やはりゲストという第三者がまじりあった時、それはコミュニケーションリテラシーが格段に高いという証拠なんだと思います。それは対ゲストだけではなく、対視聴者、対スタッフまで目配りしているような、要は芸人でありながら自然にディレクション(時にはプロデュース)している、編集力が凄いということがあります。

ラジオを聴いているとわかりますが、バナナマンというのは日頃から横のつながりを大切にしていて、そのネットワークの幅がかなり広い。ここにきて再びバナナマンの人気が浮上しているのは、時代的には、バナナマンのそのソーシャル力、ソーシャルなコミュニケーション力が世の中の空気とぴったりはまっているからなんだと思います。

最近で言うと「乃木坂って、どこ」というアイドル番組がありますが、はじめは乃木坂46のメンバーが面白いと思っていたのですが、回が進むに連れて、これはバナナマンが上手く進行しているだけではないかと思うようになりました。よく似た番組で、NMB48とからんでいたブラックマヨネーズ、AKB48とからんでいたおぎやはぎもいましたが、彼らは自分たちのギャグやスタイルを前面に出して、彼女らを引き立てることはあまりしてなかった。あくまで芸人なんですね。しかしバナナマンの場合は、彼女らの気持ちまではいった、彼女ら視線からの振りも多く、黒子に摩り替わる時があり、時間の流れをとても滑らかにしています。

「白石は日村を嫌っているよ」とか、アンジャッシュの児嶋のドッキリ撮影の時は、生田ちゃんの今を知ってる上でのセリフ指示を出していた。見事というしかない。

そのアンジャッシュの児嶋が日経エンタテイメントの2012年5月号で語っていたのだが

「数年前、バナナマン設楽からプライド捨てて素顔のキャラでいかなきゃダメだよと言われた。当時は“俺は正統派なんだ”って肩肘張って、賢く見せようとか素顔と違うように見せようとしていた。ようやく設楽の言う通りだなと思えるようになりました」

いじられキャラが開花したのはバナナマンの設楽がきっかけという。この経緯はラジオでも聴いたが、バナナマン設楽はアンジャッシュ児嶋に真剣にドギツく話しており、設楽は芸能界全体をよく見渡しているなという印象も受けた。

そういう信頼関係のある児嶋がバナナマンの番組に呼ばれ、児嶋を知り尽くしている設楽がドッキリを仕掛ける。しかも番組内ではゲストでありながら、まったくトークなし、そして児嶋があきれて最後に発した言葉が「ダメだ、こりゃ」

なんと、高度な演出ではないかと…こう見ると、この番組の構成、プロデュースはバナナマンがほぼやってるなということがわかります。また他のゲストが来た場合でも、バナナマンとの日頃のつきあいがみえ隠れし、絶妙の間がとられています。

あと、見方を変えればこういうことが言えます。AKB48とかなんとか48とか、乃木坂46とか、アイドルグループの人気は、バラエティの芸人との融合でつくりあげられたものかもしれないということです。テレビ活性化のために、バラエティは新鮮味をだすためにアイドルに近づき、アイドルは親近感をだすためにバラエティに近づいていった。総合プロデューサー秋元康が放送作家出身ということもあって、自然にそうなったのかもしれませんが、そしてそれの成功例が有吉であったり、バナナマンということなんだと思います。

テレビが面白くなくなったとか、つまらなくなったと良く言われますが、そういう人はテレビを見てない人なんだと思います。それはそれでそういう感想だからいいんですが、私は少し前よりはかなり面白くなっていると思います。

バナナマンを見ていると、テレビにしてもラジオにしても、メディアでの泳ぎ方を熟知している。それもクロールやバタフライではなしに、いつまでも泳げる平泳ぎを綺麗にしている。

いいも悪いも、沖までいくしかない。沖の向こうに何があるか、見ることが生きることにつながるはずだから…










2012年04月03日

偶然を言い訳にして♪〜それはデジャヴ感そのもの

shiraishimai乃木坂46 のセカンドシングル「おいでシャンプー」のカップリングとして収録される初ユニット曲「偶然を言い訳にして」。この映像を何回も見ていると、いろんな思いがこみあげてくる。初めは身長160cm以上(白石麻衣161・松村紗友里162・橋本奈々未163・高山一美161)で揃えたなとか、18〜19歳で揃えたなとか、単純なことで頭がぐるぐるしたが、淡いエレクトロサウンドの中でのゆるい振り付けを見ていると、そういや、ライバルのAKBの方は過労でバッタバッタ倒れてるなぁ〜前田敦子は過労卒業だろうし、松井珠理奈は過労休養だろうし、AKB入りする渡辺美優紀は大丈夫なんだろうかとか、いや待てよ、乃木坂の白石さんだって、過密スケジュールでえらい声を枯らしていたなとか、橋本奈々未の表情もえらい怖くなってるなとか、高山一美も過去のブログがさらされて心理的にしんどいんだろうなとか、あ、そうか橋本は篠田、高山は指原、白石さんは小嶋、松村しゃんは、ん〜2次元担当としてはまゆゆあたりか、でも違うな、などと本来HAPPYな曲であるはずの「偶然を言い訳にして」がいろんな思いを搾り出すためのミュージックとして機能してしまう。

乃木坂46というのは、AKB48の初期を逃したものの追体験ユニットのように思えてきて……白石さんというのは普通でもちょっと哀愁のある泣き顔でもあるので……そういやセンターの生駒ちゃんもそうだなぁ…AKBのオーディションを3次で落ちた星野ちゃんも寂しい系だなとか…よく考えるとこんな苦労の多いアイドルって過去いたのかなぁ、とかなんとかで、素直に楽曲を楽しめない状態になってくる。

「偶然を言い訳にして」の曲の舞台となっている渋谷がかなり昔の渋谷に思えてくる(笑)

最近はアイドルを見ることは、疲れはてていくアイドルを見ることになっている(笑)

キャンディーズにしてもピンクレディにしても同じだったかもしれない。

乃木坂46にはもっと未来感を期待していたのになぁ。

4/1の「乃木坂って、どこ」を見ているとキャプテン桜井玲香まで浮かない顔をしていた。

みんな擦り切れすぎだよ(笑)

デジャヴとは、疲れて、体と精神に微妙なズレがおこって、今体験してることですら、過去のものとして認知してしまい、あ〜この景色、この臭い、前見た〜という感覚のこと。

アイドル本人たちも充分な既視(デジャヴ)感を噛み締めながら、見る方も疲れ気味で既視(デジャヴ)感の中でアイドルを見ている入れ子式の二重のデジャヴ感だ。この峠の先には大男や山姥しかいないかもしれない(笑)

どうか休養と給料をたくさんあげてください!!

誰にメッセージしているのかわからなくなってきたので、終わります(爆)

追伸: 「おいでシャンプー」がシャンプーCM曲だったら笑うけど、髪の毛が綺麗ラインだったら、白石さん桜井さんあたりがメインで出てくるのかな(^^ゞ







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30数年広告畑で畑を耕しています(笑)コピーライターでありながら、複雑系マーケティングの視野からWebプランニング、戦略シナリオを創発。2008年2月より某Web会社の代表取締役社長に就任。snafkin7としてのTwitterはこちらからどうぞ。Facebookはこちらから。
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