2011年09月
2011年09月21日
カップヌードルごはんは何故売れたのか?

ここ最近は、お湯を入れるのではなく、水を入れ電子レンジでチンするタイプの即席ごはん商品が出始めています。2009年3月に発売された「日清GoFan」は若い世代の身近な調理器具が電子レンジになったと見込んで、味にも自信アリで大々的に宣伝した商品だったが、売れいきは芳しくなく、これまた売場から消えていった。
昨日、9/20の夕刊フジにその辺りのマーケティング事情が詳しく書かれていたので、まとめてみる。
電子レンジごはんは調理が簡単でアツアツでおいしい---しかし消費者の感覚は、簡単でおいしいのはカップ麺であって、乾燥ごはんに水を入れてチンする行為は実際以上に面倒と感じるらしく、不慣れな消費行動はなかなかとらない----そんな「カップ麺の壁」があることがわかった。
そこで日清食品マーケティング部の武田さんは考えた。
その「カップ麺の壁」を超えるために、自社ブランドの「カップヌードル」のブランド名を使い、
「カップヌードルごはん」とすれば、まず第一関門の壁は超えられ、食して満足すれば成功するのではないかと……
これには社内の反対意見も多かった。日清にとって大切なブランド名を使って失敗でもされたらブランドに傷がつく。そんな安直な発想で本当に売れるのか?
武田さんはそんな声を聞かないようにし、カップヌードルブランドを汚さないように、味付けにこだわり、限りなくカップヌードルの味に近づくよう59種類もの試作をつくる。毎日カップヌードルを食べながら、そのごはん版はどんな味がふさわしいか徹底的に考えた。そんな姿を見ていた経営陣は武田さんを応援するようになる。「どうせやるならパッケージもカップヌードルにもっと似せなさい」と…
そして2010年8月、関西で先行発売すると4日で売り切れ。今夏になって全国発売に踏切り、発売1ヶ月で20億円は売っているという。す、すごいっ。
「カップ麺の壁」を超えるために、「カップ麺の衣装」を着せるという発想。見事ですね。
また、味付けへのこだわりもとてもよくわかる。私の場合も「あっ、カップヌードルの味だ!!」と感激し、時々ではあるがリピート客になってしまっている(笑)
いつもこういうケーススタディを見て感心するのは、売れなければ売れない理由を徹底的に調べる姿勢だ。そしてそれを克服するために、何をしたらいいのか柔軟に発想し、実現するためにまっしぐらに努力する人たちがいる。
この間、スーパーの冷凍食品売場に行くと、箱型ではなく、袋型のそのまま電子レンジでチンタイプのカップヌードルごはんも売っていて、それも買ってしまった(笑)
「カップヌードル」というブランド名は、簡単という印象と安心できる味付けを意味するものとなっている。冷凍の袋ごはん(ピラフ系・チャーハン系)もいろいろ買ってみて、味が濃すぎるとか人工的な味だとか、ごはんがパサパサしすぎてるとかいろんな失敗があるが、「カップヌードル」ならだいたいあの味ねと予想がつく…。
「カップヌードル」。思い返せば、ヤングオーオー!というTV番組(毎日放送)で、3個入、6個入のものを番組見学に来ている若者にプレゼントしていたが、それをもらった若者がとても嬉しそうな顔をしていた。当時は透明のプラスチックフォークで食べることを推奨していたように思う。Gパンを履いて、歩きながらカップヌードを食べるのがなんだかナウな時代も笑ってしまうが、カップヌードルには、他の即席麺ブランド以上の何か革新的な記号性があったように思う。
それが麺ではなく、2011年になって、ごはんで再び輝きはじめた。
「カップヌードル」が発売された時、自分は小学5年くらいだったが、「ヌードル」のヌードという響きがなんだか艶かしく感じたのをよく覚えている(笑)
大人になったら、なんとなくハッピーになれるのかなと勘違いな社会認識をしていた頃だ(笑)
「カップヌードル」に感じるなんとなく「ハッピー」な感覚。
それも売れてる要因の一つかもしれないなと思う。特に古い世代にはね(笑)
2011年09月16日
4億円の分譲マンションですと。

2012年には中之島フェスティバルタワーが完成するし、中之島周辺には高層ビルの本数だけでいうと日本一の数が揃うといわれている。2013年にはJR大阪駅近く「うめきた」にグランフロント大阪の4棟タワーが完成し、その1棟・オーナーズタワーは525戸のマンションで最多価格帯が1億以上で、最高価格は4億円台。ホテルよりも豪華な居住空間で、誰が住むんだろうとなんとも驚くばかり。そして2014年には天王寺・阿倍野に60階建ての複合ビルタワー・あべのハルカスができ、上部はほとんどシースルーでスカイウォーク気分が楽しめるらしい。
大阪は、地盤沈下どころか超高層ビルラッシュだ。
そして、様々なマーケティングが展開されると思うが、特にグランフロント大阪あたりは関西の知恵が集結し新しい試みが実践されそうで注目したいと思う。
今週のSPAに特集されていたが、原発の影響は想像以上に重傷だ。機器では計ることができない物質がいっぱいまき散らされている。何より東電自体を解体できなかったことに失望する。
なんて甘い国なんだ。
関西もその動きを無視するわけにはいかないが、首都圏とはまた違った未来図を形成して欲しいと思う。
ここ3年、大阪は本当に楽しみだ。
いろんなことを目撃していきたいと思う。
2011年09月13日
桐谷美玲 in うさぎドロップ

この映画に私の好きな池田成志が課長役で出演してるのにも感動したが、池田成志のことを語ると、本題からどんどんずれていきそうなので、これでやめておく(笑)
桐谷美玲はこの映画で松山ケンイチの妹役を演じ地味な役といえば地味な役なのだが、違和感なく演じるという意味ではベテランの多い役者に混じって、自然な演技をこなしていた。桐谷美玲はスタイル以上に「声」に特徴があるだけに、女優としての開花はそんなに遠くないように思う。その辺は「うさぎドロップ」よりも「乱反射」「スノーフレーク」で個性を濃く見せていたが、ストーリー的に甘い部分もあって全力投球とはなっていなかった。しかし「ランウェイ☆ビート」や「君に届け」「ジーン・ワルツ」「音楽人」あたりのまだモデルとしてのキャラに傾斜していた時よりも自然に演じることができるようになってきたのではないかと…最近の作品では成長を見ることができる。
ただ、モデル出身でも松山ケンイチと香里奈と比べると、体も細いが線も細い(笑)まだはまり役がきてないだけかもしれない。Seventeen猫目三人娘、佐藤ありさや武井咲と比べると女優としての可能性の幅は充分にあり、前にも書いたが、「荒川アンダーザブリッジ」の徹底したキャラづくりができるあたりを見ると、期待できる存在であることは確かだ。
Seventeen時代は「ゆるカワ」路線を開拓した桐谷美玲。「うさぎドロップ」の演技でも独特のゆるさで三枚目な部分も見せていた。現在という未知な部分も多く身につけている彼女だから、現在女性を自由に演じる役がくれば、役者でも新しい路線を開拓できるかもしれない。彼女にはやはり新しい何かを望んでしまう。美玲は未来形。がんばって欲しいものだ。
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