2010年12月

2010年12月31日

日本人のルーツとしての上戸彩

UETO上戸彩が気になりだしたのは、映画「あずみ」2003あたりからで、女優として意識しはじめたのは「李香蘭」2007.2を演じた時で、その長編ドラマで“夜来香(イェライシャン)”を歌っていた姿が心に刺さりすぎて、この人は何だろうと不思議に思った。そのすぐ後、ソフトバンクのCMが始まり、ロングヘアで出ていた初期のショップで明るく営業しているのとは対称的に、家でホワイト家族24プランのことを訊かれ「家でも仕事のはなし〜」とけだるく対応しているCMには心底まいってしまった。2007.6

「素」を出した時の強烈な魅力。これが上戸彩の何かなのだと確信しはじめた。

だからドラマでも「エースをねらえ」「アタックNO.1」「アテンションブリーズ」「ホテリアー」あたりには何かやらされてる感があって、何か違うな感の方が強かった。CMでもロッテやアオキ、損保ジャパン、オロナミンCに出演し、2004年〜2006年雑誌「CM NOW」女性タレント部門1位となっているが、損保ジャパンの着ぐるみが愛くるしいと思ったくらいだった。

2010年になって、「絶対零度」「10年先も恋して」「流れ星」の3本のドラマを見たが、この中では、「流れ星」の槇原梨沙役が、上戸彩の新しい魅力を引き出していてかなり引き込まれて見ていた自分がいた。それは上戸彩の「素」ではないが、槇原梨沙の「素」を演じる時に上戸彩なりの解釈で演じ、演じているというよりも、上戸彩が槇原梨沙になりきっている姿があった。

ここまで掴みながら、上戸彩について、真剣に洞察してみようと今秋に出版された5年ぶりの写真集「North East West」(カメラマンsai)をゆっくりめくりながら、一緒に気持ちを動かしてみた。そこにはタレントと思えない「素」の言葉がちりばめられていた。

North 父が生まれ育った北海道 寿都(すっつ)
East 自分が生まれ育った東京・練馬区光が丘
West 母が生まれ育った沖縄・石垣島と与那国島

この写真集には、上戸彩なりの思いが込められていた。デビュー10周年の2010年、仕事においてすべて突っ走ってきたけど、今でも迷いや悩みは多い。そんな自分を支えてきてくれたのは家族(父・母・兄・友達)だが、そんな愛すべき人達を形作った風景や空気を改めて知りたくて、自分の原点を辿る旅に出ることにしたというのだ。

それは何より自分のためであり、母・父のためであり、そんな「素」の自分の見せることはファンも喜んでくれるに違いないという思いがあった。

北海道や沖縄に話しを移す前に、この写真集の凄い対比写真のことを…

11歳の時「国民美少女コンテスト」の応募写真を撮った団地の同じ場所で
現在の上戸彩がほぼ同じポーズで写っている写真。
体型はもちろん変わっているのだが、笑みの奥にあるものは何も変わっていないように見えるのだ。おそらくこの人は自分を誤魔化したことがないのだと思う。

そしてここで、この写真集に興味を持った理由をもう一つ書いておく。
それは、上戸彩のルーツを探るだけでなく、日本人のルーツを探る的なことにも偶然なっていたからだ。

何年か前、義姉がNHKの遺伝子の特集番組に出演するというので、この番組を真剣に見ることになり、その中で「日本人のルーツを探る」という章があり、その中で日本人のミトコンドリアのDNAタイプを棒グラフで紹介していた。今回パーセンテージだけで表記しておくが、数々の憶測をすべて振り払い、きっぱりと日本人のルーツを指し示すデータとなっていた。

【本州日本人のミトコンドリアDNAタイプ】
日本人固有のタイプ 4.8%
韓国に多いタイプ  24.2%
中国に多いタイプ 25.8%
アイヌの人々に多いタイプ 8.1%
沖縄に多いタイプ 16.1%
5集団以外のタイプ 21%


【韓国人のミトコンドリアのDNAタイプ】
韓国人固有のタイプ 40.6%
中国に多いタイプ 21.9%
アイヌの人々に多いタイプ 1.6%
沖縄に多いタイプ 17.4%
5集団以外のタイプ 18.5%


【中国人のミトコンドリアのDNAタイプ】
中国人固有のタイプ 60.6%
本州日本人に多いタイプ 1.5%
韓国に多いタイプ 10.6%
アイヌの人々に多いタイプ 1.5%
沖縄に多いタイプ 10.6%
5集団以外のタイプ 15.2%


このDATAで面白いのは、原韓国人系、原中国人系が相当数いるのに対し、原日本人系(縄文人)というのは混血を繰り返し、4.8%とほとんどいないこと。アイヌ系と沖縄系と縄文人はDNA的に近く近縁関係にあると証明されているが、1万2千年以上前は、別集団として存在し、日本人ルーツは3タイプ存在していた。
このDATAを見ると、日本人が日本人としてのアイデンティティを持っているとするならば、実は原日本人(縄文人)の存在よりも、アイヌ系と沖縄系の総合数が24.2%と韓国(19%)中国(12.1%)と高く、これこそが日本人のルーツと捉えることができるという点だ。

だから、北海道=アイヌではないが、北海道の血と沖縄の血をブレンドした上戸彩というのは、日本人のもう一つの原形と捉えることもでき、私だけでなく、多くの人が上戸彩の顔・心に郷愁を感じているのではないかと思う。

2009年、2010年、CM起用企業数1位という快挙は上戸彩の元気さだけでは片づけられない遺伝子、DNA的な胸騒ぎがあるのではないかと思う。

上戸彩はもちろんそんなことは意識していないが、北海道・寿都と沖縄・与那国島を素顔で旅している。

この綺麗と見える顔は、私たちの祖先がいろんな思いで愛した顔かもしれない。

そして素顔の上戸彩はこう綴る
「…こういう環境に住めないと感じるようになっちゃったら、私は終わりだと思う。たとえば今回の旅では北海道でも沖縄でも民宿を利用したけど、ふだんいい環境で生活させてもらっているから、正直始めはとまどう部分もあって。けど同時に、いつでもどんな環境でも楽しんで泊まれる自分でいたいと思った。…」

さらに「ルーツを辿って、これからの上戸彩」のインタビューで
「…いつも悩むことがあって、それは自分の幸せって何だろうということ…人に求められることをやって、自分のやりたいことができないこともある。人に求められることのほうが幸せなのか?自分のやりたいようにやるのがいいのか?その中間はいけないのか?…自分のやりたいことが少しずつでもできたらいいなと思っている…本当に少しずつなんだけど、羽が一本一本生えてきている感じがしていて。まだ自分ひとりでは飛び立てないし、誰かの気持ちを無視することはしたくない。けれど、一本一本みんなが羽をつけてくれているから、そのうち飛び立てる日が来るのかな。」

そして結婚のことに触れ、自分の羽で飛び立てるようになったら結婚したいと言うが、仕事は続けていきたいと述べている。

北海道の雪の中では美しい雪女にも見え、沖縄の海の近くでは美しい人魚にも見える上戸彩。

私たちは上戸彩を見ながら、魚が側線で波のリズムを感じるように、何か日本の古い唄を感じることができる。

2011年からも大いに期待したいと思う。








2010年12月30日

AKB48は、なぜ赤のタータンチェックなのか?

ttnアマゾンでも、AKB48なりきり風衣装として、赤のタータン使いの服を売ってるくらいだから、これはもうかなりイメージづけされているのだが、スマスマの「カニ蔵が行くコーナー」でも鮮やかな赤布バックに赤のタータン衣装、渡り廊下走り隊まで赤のタータンをまとっているのを見て、これはかなりメッセージ性がきついなと少し考察したくなった。

もともと、AKB48は制服、黒髪路線(板野友美のみモデルなので茶髪OK)だった。これは「会いにいけるアイドル」ラインの普通の真面目さと安心できる身近さを演出するものだったが、以前も少し触れたが、

第一に正統派アイドルを目指すこと
そしてダンスミュージックをベースにすること 図1参照

クリックして図を見ていただきたいが、なぜ、AKB48が独自の場所を確保できているかというと、上の正統派アイドルとダンスミュージックをベースにすることは本来、真逆の行為であるからだ。AKB48のベースになっているダンスミュージックは現代派・ストリート系のもので、AKB48のAチーム(伝統派)や渡り廊下走り隊(プチ伝統派)アイドルがのるラインではない。その引っ張り具合が非常に面白いユニットということがある。図2参照

タータンチェックはまさに図2のマトリックスでいうと、正統派・伝統派のイメージをより濃く演出するアイテムであり、赤のタータンチェックそのものが、正統派・伝統派を印象濃くするものではあるが、赤という色そのものの意味性としては、情熱性・ドラマチック性・革新性を強調するものであるから、ここでもあるステージに安住していない引っ張り作用があって、常にゆらぐアイドルユニットにとってまさにお似合いのアイテムとなっているのだと思う。

緑のタータンチェックでは、AKB48らしくないのだ。

紅白歌合戦では、紅組ということで、より赤が強調されることになるのではないかと思う。

この計算は、かなりだ。

タータンの伝統のインプレッションと赤の情熱のエクスプレッション。

今の停滞した時代を切り開くためにはどちらも必要だ。

100人以上の舞台となる紅白。それぞれの心模様が全体の心模様に見えるようなフラクタル的な美に見えた時、AKB48グループはまた新しい年を歩むだろう。

そんな感じがしますです。





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2010年12月28日

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30数年広告畑で畑を耕しています(笑)コピーライターでありながら、複雑系マーケティングの視野からWebプランニング、戦略シナリオを創発。2008年2月より某Web会社の代表取締役社長に就任。snafkin7としてのTwitterはこちらからどうぞ。Facebookはこちらから。
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