2010年01月

2010年01月31日

Derrick Mayの13年ぶりの生MixCDで泣けるか?

derrickmayDerrick Mayというとデトロイトテクノの生みの親、重鎮であるにもかかわらず、私の知り合いの女の子と一緒にコンビニに行って石鹸を買ったりする人である(笑)野田努のライナーノーツにもそういう気さくさが書いてある。それは数年前のことらしい。彼がDJをしている時、踊り疲れてテーブルでぐったりしている数人のオーディエンスを見つけると、彼はブースを出て、「大丈夫かい?」と声をかけていたらしい。

その野田努、この新ミックスCDを初めて聴いた夜、涙の領域まで連れていかれたらしいが、私も同様にウルウルしてしまった(笑)この涙の意味は結構重要なのかもしれない。

世界の現代史の中で、イギリスでおこった1988年の「Secound Summer of Love」は公的なトピックスとして抹殺されているが、ヨーロッパやアメリカを理解する時に本当は重要な出来事であったと思う。

日本でも今頃になって、酒井法子や押尾学が象徴的な事件になって逮捕されているが、この事件を理解する時も本当は「Secound Summer of Love」への理解が必要になってくる。酒井法子や押尾学は素の「Secound Summer of Love」を体現していたのであって、「Secound Summer of Love」を意識していれば、今頃、薬にははしらなかっただろうと思う。そして酒井法子や押尾学にこのDerrick MayのニューCD『Heart Beat Presents Mixed By Derrick May X Air』を聴かせれば、躍る以前に泣き崩れるだろう。

余談のもう一つとして黒人であるオバマ大統領に『Heart Beat Presents Mixed By Derrick May X Air』を聴かせても、意味がわからないだろうと思う。そして彼は「Secound Summer of Love」を知らないだろう。だから黒人であっても偽物なのだ(笑)

「Secound Summer of Love」の詳細はウィキペディアに書いてあるので、ここでは書かないが、一言で言えば、人間性の実験であったと思う。そして今のエコの流れは、「Secound Summer of Love」とそのルーツの1960年代の「Summer of Love」からきているので、やはりエコ(環境)という意味でも無視できない流れなのだと思う。

1987年につくられたDerrick Mayの「Nude Photo」と「Strings of Life」という曲が1988年のイギリスのマンチェスターやリバプール、工業都市のクラブで流され、みんなフロアで泣き崩れ、フロアは涙にいっぱいになった。そんな信じられないことが実際におこっていた。そしてこの曲はその後のヨーロッパに波及したレイブでも最高のアンセムとなっていく。

当時、デトロイトの絶望感とマンチェスター・リバプールの絶望感は、想像を絶していた。職もなく、意味のない政治に振り回され、グローバルな繋がりもなく、自分たちはなんでこんな酷い目にあわなければならないのか、死ぬか、暴れるかの選択しかなかったくらい酷いものだった。

イギリス、ヨーロッパのクラバー、クラウド達が何故この曲に涙したかは、日本人の私には何回聴いてもわからない部分がある。しかし、タイトルについてるように、NudeとかLifeという言葉が象徴するように、この曲はテクノではあるが、もの凄くソウルフルであったかく、心臓の鼓動を優しく包み込む波長を持っている。死ぬなよ、暴れてもむなしいだけだよ、ちょっといい気分で踊ってみないか?というような沈黙の言葉が聞こえてきそうなくらいあったかい音楽なのだ。しかもそれがアメリカのDerrick Mayがつくったということで、あぁ、この工業都市の絶望は一都市の絶望ではないのだ、デトロイトはもっと凄いんだね、というような共感もあって、ボロボロ泣いたのではないかと、今は理解している。

このアメリカ・ヨーロッパの大不況とは逆に、絶好調だったのは日本だから、極端にいえば、日本が他国の不況をつくりだしていたから、こんな「Secound Summer of Love」なんて、日本で見向きもされないが(笑)1980年後半にイギリスに留学していた知人の話を聞くと、やはり凄かったらしい。テクノと薬は、いつも隣でざわざわしているような感じなくらい身近にあったと…

この時のテクノと薬というのは、解放の道具と捉えた方がいいと思う。合法的であるか否かは二の次だ。お金のある連中はイビザ島まで飛んだ。ここでエリカ様と高城様とも結びつくのだが(笑)それくらい音楽やアートと「Secound Summer of Love」は深い関係にある。

そして、ようやくDerrick MayのニューミックスCDの話になるが(笑)何が感動するかって、クラブミュージックの集大成になっていることだ。歴史が入っている。クラブミュージックの歴史だけではなく、ソウルの歴史も入っている。ソウルとは黒人のソウルだけではない、中東やインド、アジアのソウルも入っていて、グローバルなソウルが入っている。そして何より凄いのは、絶望のソウルではなく、希望のソウルとなっていることだ。この辺はさすが、デトロイト拠点のDJの技だ。涙はとっくに涸れちまっているので、「それでも、音楽があるじゃない、そういう時のために音楽ってあったんじゃないのかい」というサウンドメッセージになっているのだ。しかもコンピュータの力を借りず、お手製の生ミックスとなっている。

今は日本も悲惨な時代なので、同じような思いで泣ける(笑)とてもわかるのだ(笑)

野田努のライナーノーツの最後に書いてあるが、Derrick Mayはお金のためではなしに、日本が好きだから日本でのみミックスCDを制作した。と…それもあるが、Derrick Mayは日本の女の子が好きなんだと思う(笑)嫉妬か(笑)

しかし、こんなにもサックスやジャズピアノが美しく感じるエモーショナルなサウンドを演出できるのはDerrick Mayだけなんだろうな。

正真正銘のダンスミュージック、それには「永遠」という称号が与えられるのだと思う。

そして、Derrick Mayがヒップホップが嫌いな理由もわかった。饒舌すぎるのだ。

沈黙のメッセージほど伝わるものはない。

Derrick May、こんなにも凄い人なのだから、日本の女の子とコンビニに行くのはやめて欲しい(爆)



2010年01月29日

No We Can't! 失墜したアメリ蚊

obamaオバマ大統領初の一般教書演説の発言で、アメリカはもう終わったなと感じた発言がある。「私たちは二番目になるのは嫌だ!!」という発言。

Well I do not accept second-place for the United States of America. As hard as it may be, as uncomfortable and contentious as the debates may be, it’s time to get serious about fixing the problems that are hampering our growth.(私も米国が2位になることを認めない。どれだけ難しくても、どれだけ不愉快でけんか腰になっても、成長を妨げている問題を修復するときだ)

これがアメリカの本音だなと思ったが、車の販売数をはじめ、もう既にいろんな指標数字でアメリカは一位から転落しはじめている。

何よりウソくさいのがクリーンエネルギー産業、アメリカは未だ石炭がわんさと採れるので、わんさと火力発電で燃やし地球を汚し続けている事実があるのに、見て見ぬふりだし、地球のオゾン層を破壊しまくったのもアメリカだ。この人のクリーンエネルギーとは環境のことよりも雇用側面だけで語っているのが下品なのだ。

二番目になるのがイヤだというメンツだけで、乗り越えられるとは思わないし、ローリスクの金融マネジメントだけで、金融ジャンルが成立するとも思えない。中国や日本との関係があまりよろしくない事情を察してか韓国を友好材料にもってくるのも、なんだか小心としかいいようがない。

今後、中国、インドの勢いは止まらないだろう。

オバマ大統領の饒舌さは非常に軽すぎる(笑)

政治の時代は完全に終わったのだ。消費の蕩尽を忘れた国はもう浮かび上がれないのは事実だ。浮かれすぎている中国、インドは後進国イメージを持っているが、今までにない消費の頂点を行くのは確実だと思う。

蕩尽を忘れた消費者なんてパワーがない。日本もおそらくパワーがない。若い世代が金融投資術で自力で儲け始めた時は別だと思うが…

TVCMで、ちょっとだけ、ちょっとだけ、借りすぎ♪〜 

と流れると、うちの3歳半の娘が

「実は〜払いすぎ…」と有頂天になって叫ぶ(笑)

えっ、誰に教えてもらったんだと訊くと、5歳半のお姉ちゃんからと…

お姉ちゃんに訊くと「あってるよね、パパ、ね」と…

この人らの情報収集能力はどうなってんだと驚きつつ…

ママとパパは唖然とするばかり…

いやはや、なんともいえない時代になりましたな〜(笑)

2010年01月26日

ロードサイド物語2 巨大古墳周辺をサイクリング

nitoku前回記事のコーナン堺店のすぐ近くにあるのが、巨大な前方後円墳。履仲天皇陵、仁徳天皇陵とか言われているものだが、今の史学ではどれがどれかはっきり断定できないことになっている。まぁ宮内庁が勝手に推定してますが、天皇のルーツは古墳時代にしても本当はあやふやなことになっている。小沢一郎が昨年末、韓国の講演会で、仁徳天皇陵を掘れば、天皇のルーツが韓国であることがわかる、みたいなことを言ったらしいが、それ以前に、どれが仁徳天皇陵かも断定できないのが現実で、目の当たりにして初めてわかりますが、ここ掘っても意味ないなぁというのが素直な感想です。

平地から眺めると、この前方後円墳って、とても「和」な世界なんですね。なんのへんてつもない小山にしか見えない。しっくりくるんですね(笑)なんで、宮内庁がご法度とするか?隠すことによって神秘性を高めてるだけじゃないのかって気がします。言われているようなものは何もないのじゃないかって(笑)

小沢一郎がわざわざ韓国で、天皇のルーツは朝鮮半島なんて言わなくったって、日本人のDNAには朝鮮族・漢族の血が混じっているのはデータで示されているから、天皇であろうが、平民であろうがみんな雑種なわけです。雑種が「和」ということでいいじゃないですかね(笑)

ルーツなんて設定しても意味ないことをわかって欲しいですね(笑)

しかし、この前方後円墳の周りは住宅地で、毎日、前方後円墳を眺めながら暮らせる人たちは贅沢だなぁとつくづく。墓というより、手をつけられない大自然が目の前にあるっていう感じでかなり贅沢です。

この前方後円墳の周辺に今、超ビッグなショップがぞくぞくとできはじめている。本来なら遺跡がいっぱいでてきて工事がストップしてもよさそうなものだが、でてきてないところを見ると、これらの墓も郊外型の墓といいますか、そういう場所だったんじゃないでしょうか。詳しくは知りませんけど(笑)

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snafkin7
30数年広告畑で畑を耕しています(笑)コピーライターでありながら、複雑系マーケティングの視野からWebプランニング、戦略シナリオを創発。2008年2月より某Web会社の代表取締役社長に就任。snafkin7としてのTwitterはこちらからどうぞ。Facebookはこちらから。
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