2006年09月

2006年09月05日

デトロイトDVDの感想

b1b48bb2.jpg正直、『HIGH TECH SOUL』とLIVE SETS vol.2にはがっかりしました(笑)

ライナーノーツとか批評を書かねばならない立場の人にとっては格好の材料だと思いますが、純粋に楽しみたい、そこをもっと知りたい一心の人間から見れば、何かがものたりないんですね。

例えば『HIGH TECH SOUL』はデリック・メイが長いドキュメンタリーなんてと、ちゃちゃ入れすぎるから、尻切れトンボみたいな歴史回顧になっちまってるし、デリック・メイのマイルス・デイビスまがいの強気の発言なんて、あんまし楽しくないんですね。そして、あまりにもデリック・メイ出過ぎ(笑)これなら、『Modulations』の方が良く出来てるんですね。リッチー・ホウティンが出てきて、はちゃめちゃなデトロイト黄金時代をちょっと語ってますが、その辺をもっと深入りして突っ込んだ方が面白かったと勝手に思います。ホアン、ケヴィン、デリック、エディの辺りで収斂するのもいいですけど、全体的になんか懐古趣味なんですね(笑)

LIVE SETSについては、前作、前々作同様、ライブ映像を楽しめるんですけど、これ、DVDとして出す価値あるのって考えると、そうでもないんですね。まぁ、デトロイト行かずしてライブの雰囲気はわかっていいんですけど、視線がステージからなんで、どうしても臨場感に欠けます。と思います。アンダーワールドとかのライブDVD映像って、観客視線でしょ、その辺の差は結構あると思います。

こういう淡白気味なのって、時代なのかと思いますが、私としては、『Modulations』『MAESTRO』みたいなドキュメント、ドキュメントにどきゅんとしまふ(笑)

デトロイトはねぇ、やっぱ、音楽そのもので勝負しなきゃ(笑)ですわ。





2006年09月02日

NHK BS2 山崎ハコ フォークの達人

05ba6407.gif何気にTVを見ていたら、山崎ハコが歌っていた。好きとか嫌いではなく、学生の時、日本の歌謡詩を徹底的にあらっていた時、北の中島みゆき、南の山崎ハコ、になんとなく日本の雑種でないピュアな遺伝子(物語性)がいきづいているのかなぁと結論づけたことがあります(笑)

山崎ハコを生で見たことがあるのは2回。

1回目は偶然カフェで若い時のハコさんを、2回目は近鉄アート館のライブ(もらったチケットだけど…笑)この時のライブでは幻想旅行を歌ってた頃で、結構、くさってたような気がします。客は10人もいなかったです。

この番組では、そのくさってた頃から紆余曲折で、事務所が崩壊したこと、芝居の側から意外な評価を受け、立ち直って、生涯の友達がたくさんできたこと。慢性膵炎の体は、やはり、いまだに細かったですね。
最後に歌った、『会えない時も・2006年』は、なんかそういう紆余曲折、結婚、すべてにじんでて、凄く洗練されたいい曲でした。この人は、フィクションで生きられないからずっとツライだろうなと思います。

中島みゆきについては、『ファイト』でちょっと苦い思い出があります。オールナイトニッポンに送った一通の手紙の一部が『ファイト』の歌詞に組み込まれており、それは同世代の詩人の追悼でもあったので、それはそれでいいのですが、それが後、CM曲として流れた時、いやぁな気分がしました。あの曲はおそらく、番組に送られてきた手紙類のコラージュなんですね。まぁ、採用してる人にとってそんな深い話、関係ないけどね(笑)

ファイト!! 戦う君のうたを、戦わない奴らが笑うだろう。

10代で、社会的な疎外感にさいなまれ、コンクリートの上でぴちぴち跳ねる魚をメタファーにした、彼の最後の詩の思いに対する思いが、なんでCM曲として流れたりするのだろう。まぁ歌になれば著作権は本人のものだし、フィクション的な創造物ですが、歌のためならなんでもするのね、という印象でした。応援歌なんでしょうけど、応援歌とは素直に受け取れないものです。リアルコラージュは、歌としてはいいですけど、CM曲としてやられると、あのね、その魚たちの意味、わかってんの、って。いいけど。その辺の中途半端さが、寒水魚〜予感以降、急激に歌詞の魅力がなくなっていったと手前勝手に思ってます。

歌詞の修辞的なレベルでは、中島みゆきの方がかなり上ですが、不器用な痛々しい山崎ハコの歌は、聞かないですけど(笑)耳に聞こえてくると凄い迫力があります。

まぁ、この二極は今の時代には大きな意味はないし、知らない世代も多いと思うので、そんなに語ることじゃないと思いますが、山崎ハコの歌への執着は、凄いなと番組を見て感じました。これもデトロイト・ソウルかも、です。テクノ音を聞いてると時々アコースティックな音が凄く良く感じることがあります(笑)

本人も言ってましたが、私はフォークでもないんだけどな(笑)

しかし、30年、歌ってるというのは凄いですねぇ。

2006年09月01日

デトロイトテクノ リヴァイヴァル

39de3415.jpg雑誌『remix』では何回もデトロイトテクノ特集をやってますが、2006年10月号はデリック・メイ表紙の『デトロイトテクノ リヴァイヴァル』というタイトルぅ。

これの野田努しゃんとデリック・メイのかけあいを読んでると、自分も結構長くデトロイトテクノと、つきあってますねぇ、というか、漫画の島耕作と長くつきあってるような気分で、ああね、さあね、まあな、というか、新しい対談なのに、もう言うことがなんだかわかってて、ある意味つまんない(笑)今回はデリック・メイが有り金使い果たしちゃった、というか、自費でフェスティバル開催して、60万ドルつぎこんだ話が載ってますが、いいじゃん、デトロイトらしくて、と思ってしまいます(笑)永ちゃんが騙された額に比べたら少ないじゃん(爆)

一時、デリック・メイがもの凄く好きで、自分の中で神話化してしまってた時がありました。ところが、会社に派遣で来ていた女の子が、クラブミュージック好きで、ということで、飲み会の時に話し聞いてると、京都でデリック・メイと何回も食事したり、コンビニにも行った!!という話を私の前でヌケヌケとする(爆)のでヤケ酒っぽく、酒を飲んでた記憶があります(笑)『そんなに好きなら、会いたかったら、会わしてあげるよぉほん!!』みたいな(爆)

別に会いたくなんかないやい!!

チミタチに、デトロイトのソウルがわかるかい!!心底のソウルだぜ!!

と心の中で叫んでも、直接、デリック・メイやジェフ・ミルズと会ってるヤツの方が強いのです(爆)

デリックやジェフはアタイ達がいるから、京都によく来るのよ!!

ああ、それで、よく来るんだ(爆)とある意味納得してる自分もいました(笑)

と、その頃から、自分の中で、デリック・メイ神話が崩れました(かなりもろい神話・笑)

まぁ、そんなことはどうでもいいのですが、デトロイトテクノをテーマにした『HIGH TECH SOUL』という映画DVD、『FUSE IN LIVE SETS VOL.2』ライブ映像DVDと最近発売される中、本当にデトロイトテクノはブームなんでしょうかねぇ。自分は好きなんですが、なんか、感じとして、日本の中にかなりファンが大勢いるみたいなんで、変わったヤツが多いなぁと思いまふ(笑)

ん、まぁ、2枚のDVDの感想は、またの機会にして…







tora7
snafkin7
30数年広告畑で畑を耕しています(笑)コピーライターでありながら、複雑系マーケティングの視野からWebプランニング、戦略シナリオを創発。2008年2月より某Web会社の代表取締役社長に就任。snafkin7としてのTwitterはこちらからどうぞ。Facebookはこちらから。
最新コメント
月別マーケティング