2005年09月

2005年09月28日

PUSHIM 不思議な邂逅

dc8b1adb.gifTSUTAYAをぷらぷら歩いていると、マキシチャートの4位に「PUSHIM」の名前を見て、ああ懐かしいなぁと思って、レンタルした。以前、「Brand New Day」の時は、買ったものの、ちょっとおかしなところに力入ってるなと思って、いくらよしみでもいただけないかなと関心が薄れていたのでした。

今は、レゲェシンガーのカリスマとなっていますが、PUSHIMがデビュー前、実家のお店を手伝っている時、会社やエレベーターでしょっちゅう顔を合わしていました(笑)私は単にサーモンピラフとグレープフルーツジュースの出前をよく頼む客で(笑)ちょっとつっこんだ会話で「どんな音楽、聞くんですか?」とPUSHIMに聞かれ、「ジャズとテクノ」みたいに答えたことがあります。会社の目の前にあるPUSHIMの実家のお店には、ジャズのライブもやってて、「今度くるあの人、知ってるよ」みたいな会話から始まったと思います。当時、ただのお店を手伝ってる娘さんとしか思ってなかったので(笑)なんかえらそうに音楽について語ってしまった記憶がうっすらあります。PUSHIMは愛想よく(本当に好奇心が強く愛想のいい人)「へぇー」と素人話を聞いてくれていました。

何回か会社の帰り道、地下鉄御堂筋線で同じ車両になったことがあります。「どこ行くの?」「ミナミのクラブ」「あぁそう」とたわいもないやりとりをしましたが(笑)私は、てっきりクラブに踊りに、遊びに行くものと思っていました。今思えば、その頃からクラブで歌ってたのでした。そんな時でもPUSHIMは、そんなことを一言も言わず本当にニコニコ笑って近寄ってきてくれたものでした。

ある時、エレベーターで一緒になった時、「今度、私、東京に行くことになって、デビューすることになったんです」と別れの挨拶をしてくれました。その時は、もうシンガーだとうすうす知っていたので、「がんばってね!!」と気軽に挨拶しました。

それから、彼女の動向は音楽雑誌なんかで知ることになるんですが、ニューヨークやジャマイカで暮らし、注目されてるところではずっと注目されてきたんですが、東京のクラブシーンからもじわじわと人気が出て、まぁ、ずいぶん前から、PUSHIMってある意味、凄い存在になってしまったんですが、自分的には、出前してくれてる時の印象が強く、なんかあんましピンとこないんですが(笑)TSUTAYAで借りた「DAZZLEZ」を聞くと、いいんですね。やっぱり。人気の理由がわかってきたりして…今頃。

まぁ、そんなことで、ここで紹介したわけです。今年はレゲェダンスなんかも注目されてますから、また沖縄でタワレコ主催のレゲェイベントなんかもTVで中継されてたくらいですから、PUSHIMにとってもかなりの追い風なんでしょうけど、歌は上手すぎるくらい上手いですね。Brand New Dayの時は、それが変に嫌だったのですが、他の曲を聴くと、さらりさらりとこなしてて、女性シンガーが歌うレゲェ曲もいいもんだなと思うようになれました。もうひとつ、以前、しっくりこなかったのは、私の固定観念の中に、レゲェって、結構キツイ、メッセージ、政治的なメッセージが入ってるものと思いこんでいましたので、なんか、日本語で歌われるのがしっくりこなかったというのがあります。しかし、それも偏見で、向こうの実際のレゲェ曲の中にもいろんなバリエーション、たとえば普遍的な愛について語ってるものもあるんだろうし、今回、借りた「DAZZLEZ」の中にもお気に入りの曲が何曲かあります。

会社が、新大阪の方から、淀屋橋に引っ越すので、PUSHIMの実家のお店からも離れることになるんですが、引っ越す前には、懐かしくサーモンピラフとグレープフルーツジュースを出前しようかなと思います(笑)

この街にも、いろんな思い出があるなぁ。考えてみると。この街を離れ、東京に行って、成功した人、そうでない人、いろいろいます。んなことを考えるのも秋だからでしょうか(爆)

PUSHIMもカリスマって呼ばれてますが、今も実際は愛想のいい、素直な人なんだと思います。
レンタルだと申し訳ないんで(笑)今度はなんか買ってみたいと思います(笑)







2005年09月22日

NANA 現在への視点

340f1a89.gifふーむ。黒のiPod nanoで遊んでいたら(笑)結構、時間たっちゃったなのら(笑)というか、シャッフルはもうデータ用にしてまして、やっぱ、画面のないのはあきませんわと断定(笑)というか、Podcastにはまりまくり、ニフ亭の落語を聞いてる有様、まぁ、これは、いつか、発信する側にまわらないとと……今思うと、初代の弁当箱のようなiPodってなんだったんだろうと(笑)個人的には、4台目となるiPod nanoなのですが、今回はかなりのお気に入りようで、4Gにお気に入りの曲と写真を厳選して、落語を聞いております(なんで落語なん・笑)

で、NANAなんですが、漫画の方はもちろん、映画の方ももちろん、「GLAMOROUS SKY」流行っておりますね。中島美嘉は、ドラムンと絡めて一回、とりあげておりますが、永瀬さんとのことはともかく、いい歌手であることには間違いないですね。今回の「GLAMOROUS SKY」についてはここでとりあげるような曲ではないんですが、

あの虹を渡って、あの朝に帰りたい
あの夢を並べて、二人歩いた GLAMOROUS DAYS 


がいやに耳に残る曲です。

漫画の原作者・矢沢あい自身の作詞ということですが、ネットでは、曲と中島の声はいいが、作詞がいまいちという意見が多く、早く言えば、ダサくてイマイチという評価なんですが、まぁ、私自身の目から見れば、そうでもないんですね。修辞的にはたいしたことがなくても、ここにも、矢沢あいさんなりの計算が入っているような気がします。矢沢さん自身、NANAは商業漫画だと言っておられますが、これは、いい意味の商業漫画なんですね、というか、結構、今、現在、リアルな感情、現実感、共感、を大切にしてるからです。

少女漫画は、自分の読んだ範囲では、大きく分けて、お姫様ライン、夢見どきどきラブライン、シリアスライン、時代物ライン、少年愛ライン、まぁ、これはレズの裏返しですけど、まぁ、大ざっぱに分けるとそんなんですが、意外とリアリズムを追求したものってなかったんですね。といいますか、大昔だったら、竹宮恵子の「風と木の詩」なんて、逃避と倒錯の世界なんですね。現実とぶつかるのが怖くて、本来は少女と少女の愛を描きたかったのに、少年と少年に置き換えて、舞台も外国にして、綺麗におさめようとする。十何巻読んだところで、結構、これは、作者は少女同士愛を少年同士愛に置き換えてるのではないかと、気づいてくるんですね。本人も国文学のムックの対談でそう言っていた記憶があります。で、それは、やはり時代的に、タブー意識が強く、表現において、無意識に素直に描くのを妨げられるからだと思います。それでも力量でやっちゃうからまぁ凄いなと思うんですが、今や、もう、そういう入り組んだものって、流行らないんですね。

ナナと奈々でいいんです。少年に置き換える必要もないし、素直に女の子同士で、それぞれの視点でスイッチしてリアルな感情を描ききろうとする。どちらというと、ナナは昔からの少女漫画にもあったタイプ、バンドのボーカルでどうのこうのというような、NANAの場合、奈々に共感が多いのは、奈々こそ現在の女の子の体現だからでしょうね。別に大きな夢はないけど、流されながら、ひたむきになりながら、ちょっと辛い思いをして、何かを信じようとする。現実の痛みにまみれながらもリアルに生きようとする。なんか、今の若い層にとっては新鮮なんだと思いますね。リアルな痛みっていうのが…

矢沢あい自身がこんなことを言っています。

「恋する女の子はお姫様といった少女マンガに、リアリティーを加味したかった。現実社会を生きる女の子の悩みって、実は友達、恋愛、親子という人間関係がほとんど。1人ひとり考え方が違うから、うまくいかないこともあるし、すごく共感できる仲間にも出会える。そんなメッセージを伝えたかった」

こんなにシンプルな発言ですが、かなり読者の感情に近づこうとしているところが、この少女漫画は、かなりマーケティングのしっかりした漫画だということがわかります。

「カリスマ的なカッコ良さの裏にもろさを秘めるナナと、ひたむきだが何かと考えの甘い、典型的現代っ子の奈々。どちらかに感情移入してくれるだろうと思ったのですが、実際は圧倒的に奈々。『ナナはあこがれの存在だけど、奈々は私自身』と感じる読者が多いことには驚きました」

こういうことに気づいてからも、連載していますから、やや複雑なストーリーとなっていても、基本は、今の子の感情にできるだけ近づきたいという姿勢なんですね。

共感というのは、そういうものですね。

で、不評の作詞の方ですが…

とってつけたような言葉が並ぶところは、意味はあるけど意味ないんですね。それだけで成立してたら、本当にヘタな歌詞ですが、この歌詞にはサビに仕掛けがしてあります。

あの虹を渡って、あの朝に帰りたい
あの夢を並べて、二人歩いた GLAMOROUS DAYS


この「あの」羅列と

あの星を集めて、この胸に飾りたい
あの夢を繋いで、二人踊った GLAMOROUS DAYS


「あの」「この」羅列

普通だったら

虹を渡って、あの朝に帰りたい
夢を並べて、二人歩いた GLAMOROUS DAYS


となるところなんですが、「あの」「この」をしつこくくっつけることで
各人が各人の思い出を呼び出してしまうんですね。
各人の思いが「あの」「この」で再現させられてしまう。

やはり、矢沢あいさんというのは、共感させることの天才なわけです。

某有名百貨店の中元コピーで「あの人の、この夏。」ていうのがありましたが、多くの人の共感を狙った言葉なわけです。

映画の方も大入りで、続編も決定ということで、NANAをみつめることで、今の時代っていうのは、若干見えやすくなりますね。フツーにちゃんと向き合うっていうんでしょうか、そらさないていうんでしょうか、そんな微細なことで、とにかくひでぇ世の中がちょっとは良く見えるかもしれませんね。

ということで、落語を聞きたいと思います(なんで落語なん・笑)
何かと、向き合うために…(爆)







2005年09月11日

のまネコで蓮池に行くのか?

2bef7286.jpg「恋のマイアヒ」話題から、離れようとするのですが(笑)やっぱり、やっちゃいましたね。a。あいかわらず昔と同じですなぁ(笑)

詳しくは「のまネコ問題のまとめ」に書いてますが、キャラクターグッズ販売で大きな地雷を踏みましたね。aは、法務部があるにも関わらず「「のまネコ」は、インターネット掲示板において親しまれてきた「モナー」等のアスキーアートにインスパイヤされて映像化され、当社と有限会社ゼンが今回の商品化にあたって新たなオリジナリティを加えてキャラクター化したものですが、皆様において「モナー」等の既存のアスキーアート・キャラクターを使用されることを何ら制限するものではございません。何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。」みたいな、倒錯した見解を9/8に発表。

aがわかっていないのは、キャラクターそのもので語ったら、自分で盗作疑惑の池にそのまま入っていってしまうということです。何回か書いてますが、この問題は、いくつかの問題がレイヤー化していて、著作権としては、大きくは「音楽の著作権」、「Flashの著作権」、「キャラクターの著作権」があって、aが主張できるのはおそらく「音楽の著作権」「Flashの著作権」までなんですね。だいたい「インスパイヤ」なんて、法的言語で語らなければならないところに、甘い用語を持ってきているところに素人感が漂っています(笑)そして、アスキーアートにインスパイヤされて…キャラクターを商品化して販売したら、明らかにコンプライアンスに反するのに(爆)平気で書いてるところが、とても信じられないレベルなんですね。新たなオリジナリティは、言葉だけでは何にも説得力ないんですね。8割方の人が見て、オリジナル性があると判断できるものはいいんですが、のまネコは誰が見ても2ちゃんネコでしょう(爆)

あーあ、もう、終わりですね(笑)

2ちゃんねるは、本気で動き始めました。
(表紙まで演出されてるので本気ですね・笑)

2ちゃんねる vs a

もう、これは法的な勝ち負けだけじゃなしに、モラル的なことも含まれてますから、徹底的にやられると思いますね。aの不買運動にとどまらず、aとタイアップしているCM商品の不買運動に発展してますから、もう加速するばかりです。

CCCDといい、のまネコキャラクターグッズ販売といい、
もう時代が見えてないんですね。

そして、リスクマネジメントが徹底的にヘタなaですから
さらに、悪化していくものと思われます。

まぁ、クラブミュージック界にとっても何ら必要のないレーベルですから、この際、なくなった方がいいんですね(笑)

9月初めの日経産業新聞に、サクセス話として、「恋のマイアヒ」のa担当者の記事が掲載されていましたが、今ではなんだか、悲しい記事にうつりますね。

※蓮池の写真は今年の8月、桃ヶ池にて自分で撮影したものです(笑)特にオリジナル性はないので、無断転載・無断使用していただいて結構です(笑)


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snafkin7
30数年広告畑で畑を耕しています(笑)コピーライターでありながら、複雑系マーケティングの視野からWebプランニング、戦略シナリオを創発。2008年2月より某Web会社の代表取締役社長に就任。snafkin7としてのTwitterはこちらからどうぞ。Facebookはこちらから。
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