2005年05月

2005年05月31日

セオ・パリッシュ Sound Signatureレーベル

c10c27b2.gif『Sound Sampler』というタイトルどおり、かなり実験的な1枚となっています。 セオ・パリッシュというと、デトロイトテクノの次世代の旗手ということ なんですが、次世代でありながらファンクとソウルの原点をみつめ正統に 引き継いだアーチストなんですね。

でも、ふと思ったりするんです。デトロイトテクノばっかり集めたCD屋に 足を運ぶと、セオ・パリッシュというのはやはり売れ筋でして、 非公開系のCDが4,000〜5,000円で売ってたりします。まぁ、パリッシュ好きには たまらんです、ということなんですが、よくよく考えてみると、 そんなにも世界全体を見ているわけでもなく、デトロイトの黒い園で 密かに好きなことを紡いでいる音楽を何故、日本人が有り難く聴く必要が あるのか???なんて、思ったりもします。今回の『Sound Sampler』聴いてても 非常に思ってしまったのですよ。ムーディマンもそうですが、この二人のサウンドを 一言で言えば『ダーク』です。デトロイトの黒い部分を思いきし表徴したサウンド なんですね。初めは、おぉ、やっぱり真のデトロイトは違うねぇ、って感動するんですが 地下鉄でiPodで聴いてて、俺なんでこういうサウンド聴いてるんだろうと(笑) とちょっとクリティカルになっちゃうんですね。

今回の『Sound Sampler』はセオ・パリッシュ自身「たとえて言えばサプライズ・パーティーの如くプロモーションをせずにマーケットの興味と関心を知りたかった」と言い、自分の曲も2曲しか入れてないですが、あまりにも実験的な傾向があります。へたしたら、つまんない現代音楽っぽいものもあります。あとは、黒人しかわからないファンクの自惚れとしか思えないものも。

ムーディマンやセオ・パリッシュについては、信者が多いので、あんましこういう意見って 出てこないと思うのですが、これでデトロイトの傾向とかハウスシーンの行方が占われるならば ちょっとつまんないなぁと、音楽性が高まっていくにつれ、ダンスミュージックの枠を はみだしつつあるのですね。 そして、いつまでも、トヨタ、ホンダに負けたデトロイトじゃあるまいにぃと…

以前、日本の外科医さんがデトロイトの病院に留学してるサイトを読んだことがあります。 すると、その人にとっては、デトロイトテクノなんて無縁のもので デトロイトに高度な外科技術を習得に来てるだけなんですが その人にとっては、怖い場所は怖い街でしかないんですね。 怨念とか、黒人のアンダーなつぶやきなんか関係ない街なんです。 そして、そういう見方もアメリカ人ですら、あるんだと思います。

まぁ、なんでも、思いつめないことなんだと思います。

JAZZのマイルスディビスの暴言が好きでしたが(笑) 『黒人というとみんな貧乏だと思ってる白人がばかばかしい。 俺は両親は医者だし、ヨーロッパで最高の音楽理論を習得した人物なんだ』 それに近いことが、デトロイトテクノの初期アーチストにも言えてますね。 結構、親がレコードのコレクターで比較的裕福な黒人が多いんですね。

デトロイトサウンドが軽くて明るいと、それも調子はずれますが(笑) あまりにも深刻なのも演出くさく思ってしまいます。

つまり、『Sound Sampler』はあまり面白くなかったってことですかね(爆)

どうしたら、デトロイトという神話の地域を客観視できるだろう!!

それが自分にとっての今の課題ですね(笑)

衣替えの6月1日にふさわしいカキコミとなりました(どこがや・笑)

昨日も東京で今日は大阪、明日も東京出張の身です。 大豆ペプチド飲んで、体調を整えます(笑)

2005年05月29日

STAR★LIGHT SHIN NISHIMURA

101bc309.gif以前、PLUSの方で一度ふれたSHIN NISHIMURA。 彼の初のフルアルバムが先月末に出てました。 今は、東京の方で活動してると思いますが、 このアルバムのジャケットを見ても、中国それも上海の 影響が濃く出てますね。というか一曲目が『上海STAR LIGHT』ですから 当然ですか(笑)ジャケットのコラージュ写真、笑っちゃうんですよね。 フジTVの上に上海のTV塔があり、その上に東京タワーとTVつながりで… TV塔・Remixなんでしょうね(笑)

曲の構成は、統一性がないというか、テクノの嫌いな人は 半ばのテクノパーツはしんどいでしょうけど 後半、特に『KEEP ON DISCOTHEQUE』『PLUS TOKYO』は いい感じですね。この人の場合はやはり、ライブで真骨頂というわけで、 フルアルバムが出たというだけで、いいんです。 TechnasiaのPLUS vol.3のライブ盤は貴重な一枚だと思いますが この人、まわしながら、かなり遊んでいますよね。 どういうことかというと、わかりやすく言うと てんぐ→てんぐ→てんぐ→という反復があるとします(実際ないけどね・笑) それを延々反復すると、口で繰り返し言ってもいいんですけど…すると ぐてん→ぐてん→ぐてん→という感じになってくる。 みんなが、そう聞こえだすと、その感じの誰もが聞き覚えのある曲を装いながら あぁ、そういうことね、と思った瞬間、次へと移っていくのです。 テクノ版のだまし絵みたいなものかな。 ですんで、このフルアルバム、ここに入ってる曲をライブでやると また、全然違うものになるはずで、曲の原型紹介しながら ライブに来てねといってるようなものだと思います(笑)

まぁ、こういうややこしい関係がテクノ聴く人には成立するわけで 関係性が非常に面白いというか、重要なジャンルですね。

この人、上海という街にかなり色濃く影響されてると思います。 向こうの体験って、カラダから離れないと思います。 あの冷たいインターナショナル性とカンが狂う街の感覚(笑) 上海の偽物市場みたいなところがあるのですが そこに行く通りを歩いていると、前から盗賊のカッコをした 若い二人組が歩いてきました。腰に盗賊ナイフを差しているのです。 ギョッとして、よけようとすると、 なんかわけのわからん盗賊グッズのおもちゃを買わないか?とくるわけです(笑) 世界のアーチストが建築した超高層ビルの下のドヤ街では そんな風景もあって、強烈にわけわからん街なんですね(笑) そこに、根をはって活動してたのですから、勇気のある人です。 あぁ、それと、中国は一人っ子政策だとみんな思ってますが、 上海では、日本円で100万円税金みたいに払えば、二人目OKだったり、 向こうの価値では4〜500万円の感覚でしょうか? お金持ちは、いいんです。罰金が税金に変わっただけでしょうけど… わけわからん市の政策です(笑)市長なんて市民の前に出てきたことないですし(笑)

ということで、SHIN NISHIMURAさんは再び上海に根をはることはあるのでしょうか? やはり住むのは日本と思っているのでしょうか?興味深いところです。

てなことで、今日、夏の香りのメモリアルノート、見ましたが、 岡本綾の吹き替えでがっくりきました。 ソン・イェジンの声はソン・イェジンでないと私はダメでふ(なにがなんでも・笑) ん、な、ことで、今日も大豆ペプチド飲んで寝まふ。
明日は、東京出張でふ。



2005年05月27日

DJ19 ADDICTIVE ASIA 1〜3

618a6a9b.gif吃驚したこと。7月23日にムーディマンが大阪・難波の Club ROCKETSに来ること。24日は東京・恵比寿の LIQUID ROOMだとよ。難波は日本のデトロイトかい(爆) ということで、デトロイトの鬼才を取り上げようとしましたが、 この人を語るのは、非常に難しいので、今日はやめた(笑)

だったら、ムーディマン横っちょつながりのセオ・パリッシュ、 プロデュースの新作『SOUND SAMPLER』を語ろうとしましたが(笑) それは次回にします(笑)SHIN NISHIMURAの新作『STAR LIGHT』も いいんですが、それは、その次にしますということで、今回は、 DJ19さんの『ADDICTIVE ASIA』の"3"を買ったので、『ADDICTIVE ASIA』の 全般を語ることにします。

DJ19さんは、元Remixの編集長もやってたんし、新宿のLIQUIDある頃、 あの汚いエレベーターのLIQUIDね(懐かしい)定期的に高品質ハウスやってましたね。 イギリスのベッドロックとくっついてた時はパイオニアくさかった(笑)ですが、 エモーショナルハウスやったら、もう凄いんですね、この人は。選曲が計算しつくされてるし 必ずストーリーがあって、中盤→後半はおおおおぉぉぉぉーっていう感じになって 酸素はどこだ状態になる(胸わるいんかい!!・笑) そして去年の秋にこの『ADDICTIVE ASIA』をDVD付でリリース。 これは、DJ19さんの新コンセプトなんですね。アジアを基点に高品質なクラブミュージックを 世界に発信するということで、"1"は、そのコンセプト通り、アジアンテイストちりばめて、 年末に出た"2"は、DJ19さんお得意のジェットストリームにのってるが如く 気持ちのいいスピード感あるアルバムで、今回の"3"は、もうこのシリーズ板についてきた 感があって、うううううぅぅぅぅ、いいね(笑)なんですね。 ジャケットも一層いやらしくなって、たまんないですわ(笑) いろいろ実験しまくって、アジアという視点をもって世界発信を目論むDJ19さん。 "3"にして、もう成功しているかと思います。

たとえCDであっても、この気持ちよさ、これは国境を越えることはもちろん 共感の嵐です。3作とも、ジャバニーズチックなジャケットは、外人うけするでしょうしね、 ある意味、KILL BILL路線ね(笑) そう、DJ19さんの音楽の特長を一言でいえば、『気持ちいい』なんですね。

ああ、気持ちいい。

これって、人生の中で貴重な感覚ですね。 "1"のおまけでついてるDVD見てもわかると思いますが、 無茶苦茶気持ちいいCG映像なんですね。つくってるのは海外アーチストですが… ということで、この人はいつも『今』を見てるなと。 日本もいろいろ言われて、ダメですわ、ですが、 こういうアーチストは、中国・台湾・韓国・シンガポールにはいないですね。 DJ19は、情報量がもの凄くちがいます。情報飽和の国でないと生まれない アーチストだと思います。 そういう意味では、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアを凌いでる面も多々あるような。 時代から目を背けないこと、これ、大事だなぁと改めて思い 今日も大豆ペプチドを飲んで、寝ます(笑)ふぅーーーー(笑)

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snafkin7
30数年広告畑で畑を耕しています(笑)コピーライターでありながら、複雑系マーケティングの視野からWebプランニング、戦略シナリオを創発。2008年2月より某Web会社の代表取締役社長に就任。snafkin7としてのTwitterはこちらからどうぞ。Facebookはこちらから。
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